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心拍数や睡眠時間をデータ化できる【ウェラブルデバイス】活用実態調査「体調変化に気づくきっかけに」「医師とデータ共有するための課題も」

 腕時計のように身体に装着して心拍数や睡眠時間を計測できる、スマートウォッチなどの「ウェアラブルデバイス」。日々の数値をデータ化して蓄積されていくので、手軽に健康管理ができると利用する人が増えている。具体的にどんな目的で、どのように活用されているのだろうか。調査結果からわかる健康管理の実態をレポートする。

機器を身に着けるだけで健康管理できる時代に

 自分の心拍数や睡眠時間などを日常的に計測できていると、「最近は睡眠不足が続いたから、今日は早く寝てみよう」など健康に気をつけた日常生活を送るきっかけになる。近年、アップルウォッチの一部の機能が医療機器として承認されるなど、ウェアラブルデバイスの医療分野への応用が進んでいる。

 ウェアラブルデバイスとは、腕や頭など身体の一部に装着して使う、さまざまな機能を持ち合わせたデジタル機器のこと。健康管理に関する機能を持ったウェラブルデバイスについて利用実態の調査結果をレポートする。

「ほぼ毎日」確認する人が半数以上。健康管理に欠かせないツール

 ウェアラブルデバイスを使う目的をたずねたところ、「活動量(歩数・消費カロリーなど)を管理するため」と答えた人が56.9%にものぼり、「睡眠の状態を把握するため」(46.9%)など、多くの人が身近な健康指標として活用していることがわかった。

 一方、日常の生活ログとしての側面だけではく、「心拍や血圧など体調の変化を確認するため」(51.6%)、「疾患の経過や症状の変化を記録するため」(19.3%)、「治療の管理(通院・服用)に使用するため」(14.6%)といった目的で利用する人も確認できた。

  歩数や消費カロリーの把握など、日常の健康管理に使っている人が多かったが、どのぐらいの頻度でデータを確認しているかについては、「ほぼ毎日確認している」人が52.9%にのぼった。「週に数回程度」(27.3%)を合わせると、約8割の人が日常的にデータを活用していることがうかがえる。「ほとんど確認していない」という、買ったものの活用できていない人も10.8%で意外と多かった。機器の操作に難しさを感じているのだろうか。

 疾患管理に役立っていると感じている人は、「非常に役立っている」(29.0%)と「ある程度役立っている」(43.6%)を合わせると7割を超えた。心拍数などのデータの蓄積により、日々の推移がわかって自身の体調変化に気づく手がかりとして活用されていることがうかがえる。

データの活用が医療機関にも求められている

 先のアンケート「あなたはウェラブルデバイスを主にどのような目的でデータを見ていますか」に対して、「医師や家族と共有するため」を選択した人は14.6%いた。ウェラブルデバイスの利点として、他者とデータを共有できることが挙げられる。一般的に、年配の人は機器の扱いに不慣れなことが多い。医師や医療機関とデータを共有したことがあるか、年代別に聞いたところ、20代では66.2%、30代では63.4%、40代では49.6%、50代では33.6%、60歳以上では28.9%と世代間の格差が明確に。やはり世代が上がるほど共有したことがない人が多いという現状が浮き彫りになった。

「共有したいが、方法がわからない」人は各世代で15%前後となり、デバイスの操作を難しく感じている人、医師にどう提案したらよいかわからない人が決して少なくないことがわかる。少数だが「共有したいが、医師が関心を示さない/見てもらえない」という人も各世代で5%前後いた。医療機関側がデータの活用による利点を実感できれば、積極的に患者に提案していく動きに繋がっていくかもしれない。

 また、注目すべきなのが「共有したことはないし、必要性も感じない」という回答は50歳以上で最も多く支持されたことだ。50代では46.2%、60歳以上では51.9%と半数を超えるなど、年代が上がるほど医療機関へのデータ共有に対する心理的なハードルが高いことが読み取れる。

「測定結果の正確さ」に不安

 ウェアラブルデバイスの登場は画期的で、活用している人も多いが、データの活用をする上で難しい・不安に感じる点を調査したところ、「測定結果の正確さが気になる」という回答が43.9%と最多だった。技術の進歩はめざましいが、精度への信頼が依然として高くないことがわかった。また「プライバシーやデータ管理が不安」と回答した人も11.0%おり、近年の情報流失を危惧する声も少なくなかった。精度や情報管理に対する信頼を上げていくことが、デバイス開発側に求められている。

 先のアンケートでも医師とのデータ共有を希望する人が決して少なくないことがわかったが、「医師にどう共有すればいいかわからない」という人も25.0%で悩みや不安の項目では2位となった。次いで「医師が見ても活用してくれないのではと思う」と回答した人は19.5%と、医療機関との連携が今後の課題ということが明確になった。

 難しい・不安な点を世代別に集計してみたところ、50代、60才以上で共通して「特に困っていない/難しさは感じない」と答えた人が若い世代に比べて高かったことが興味深い。先ほどの「ウェアラブルデバイスのデータを、医師や医療機関に見せたり共有したことはありますか」の問いに「共有したことはないし、必要性も感じない」と答えた人が多かったことにも共通する。データを深く読み解いて活用するというより、デバイスが自動的に取得する数値を「眺めるだけ」の利用にとどまっているのではないだろうか。

 一方で20代30代の若い世代は「データの見方や意味がわからない」「医師にどう共有すればいいかわからない」「アプリや端末の操作が難しい」「数値が多く、どれを見ればよいかわからない」という回答が他の世代より多くなった。若い世代の方が機器の扱いに慣れていそうだが、それゆえに使いこなそうとして苦戦している様子がうかがえる。

ウェアラブルデバイスをもっと活用するための課題【まとめ】

 調査の結果から、疾患の記録や管理に活用したいという希望が想定以上に多く、日常的にデータを確認して体調変化を把握する動きが広がっていることがわかった。一方で、測定結果の正確性やプライバシーの保護に対して不安を感じている利用者が多く、開発側がデータの正確さがどの程度なのか、情報の取り扱いなどを丁寧に発信することが求められている。また、医療現場との連携をもっと深められたら、患者側にも医療現場側にもメリットがもたらされそうだ。

【データ】

「データ活用の現状と課題を把握するアンケート」

<調査概要>

調査対象:スマートウォッチをはじめとするウェアラブルデバイス利用者の中で、疾患を有する人
調査実施主体:テックドクターhttps://www.technology-doctor.com/
調査期間 :2025年11月6日
調査方法 :インターネットリサーチ
調査人数 :601名

※テックドクターの発表したプレスリリース(2025年12月16日)を元に記事を作成。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000072.000071267.html

出典元:テックドクター

図表/テックドクター提供 構成・文/西谷友里加

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