90才も現役!「スキマバイト」で広がるシニアの働き方。調査で見えた“働きたい理由”と本音
「まだまだ働きたい」「体を動かしていたい」そんなシニアが増えている。スキマ時間に働ける「タイミー」では、60才以上の登録者が前年比約2倍になったという。年齢を理由に諦めない新しい“シニアの働き方”が広がっていることが分かった。
シニア世代の会員が急増中。最高齢は90才!
スキマバイトサービス「タイミー」は、面接・履歴書なしで働けるその手軽さから、老若男女問わず幅広い層が利用している。最近ではシニア世代の利用も増えてきていて、60才以上の働き手は2025年4月時点で約30.8万人で前年同月比約1.9倍に。勤務経験があるワーカーの内最高齢はなんと90才!
空いた時間に時間に働くスポットワークという新たな市場を開拓した「タイミー」が、タイミーを利用する60才以上の働き手1080人と、タイミーで60才以上のシニアの働き手とマッチングしたことがある事業所57拠点を対象にアンケート調査を実施した。シニア世代は、どんなところで、どんな理由を抱えて仕事をしているのか。実態に迫った。
シニア世代の働き手が大幅に増加!
事業者がワーカーの働きぶりを評価する指標(Good率)を見てみると、シニアワーカーの平均は97.7%。ワーカー全体の平均値である98.9%と大差がなかった。
多くのシニアワーカーが、勤務を通じて「スキルや実績(バッジ)」を獲得していることも判明。バッジの種類の内、獲得者が最も多かったのは「洗い場(60.4%)」で、次に「仕分け(56.5%)」「ホール(48.3%)」が続いた。
スポットワークをしている理由としては、「自宅から通いやすい場所で働けるから(43.6%)」「空き時間を有効活用するため(39.7%)」「柔軟な働き方ができるから(39.6%)」が上位に。
中には、「適度に体を動かすことによる健康維持のため」という回答も19.7%を占めた。自分の条件にあった柔軟な働き方が見つかりやすく、一部の人は仕事を通じて体力づくりをしているようだ。
何才頃までスポットワークをしたいかについては、「働けるうちはいつまでも(40.3%)」が最も多く、2位に「70才くらいまで(29.2%)」、3位に「65才くらいまで(15.2%)」という順番になった。
働くことで「気分転換になった(61.3%)」「人の役に立てることに喜びを感じた(30.1%)」「自信が得られた(24.4%)」と感じる人が多く、下記のようなポジティブな声も寄せられた。
タイミーを使って働いた経験のあるシニアワーカーの声
●自分が興味がある職種を体験することができ、より楽しいと思えるものか自分に向いてないものなのか自分自身も勉強することができた(千葉県/65才)
●知らなかった業種を経験して、視野が広がりました(静岡県/60才)
●仕事先で外国人の技能実習生と知り合い、仕事以外でも交流する事が出来るようになった(鹿児島県/70才)
●孫世代と交流でき楽しかった(東京都/67歳)
働き続ける高齢者は、経済的な安定や心身の健康にとどまらず、社会とのつながりや新しい学びを得るきっかけなど多様なメリットを享受している。
長く働くシニア世代はこれからも増えそうだ。
【データ】
『タイミー』
https://timee.co.jp
調査名:【2025年8月】タイミーのご利用に関するアンケート(働き手の皆様向け)
調査期間:2025年8月20日(水)〜8月27日(水)
調査対象:「タイミー」の60才以上の働き手1080人
エリア:47都道府県
調査方法:インターネット
※タイミーの発表したプレスリリース(2024年9月8日)を元に記事を作成。
図表/タイミー提供 取材・文/松藤浩一
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