要介護5になってからの寿命は…要介護5の親を自宅介護した体験を春やすこさんが語る
春やすこさんの場合は、要介護5の父と要介護4の母、両親の介護は10年にも及んでいる。
生命保険に関する全国実態調※1によると、介護期間は、平均で4年7か月となっており、4年~10年未満の人が23.8%と最も多い。しかし、10年以上続いた人も以外と多く、全体の14.5%にも上る。
また、日本人の平均寿命は、男性が81.41歳、女性が87.45歳※2。一方、介護を必要としない元気な状態「健康寿命」の平均※2を見ると、男性が72.14歳、女性は74.79歳※3となっている。つまり、健康寿命を過ぎ、なんらかの介護が必要な状態となってから寿命を迎えるまで男性ではおよそ10年、女性はおよそ12年という開きがあるのだ。
※1 生命保険文化センター「生命保険に関する全国実態調査」/平成30年度 https://www.jili.or.jp/lifeplan/lifesecurity/nursing/4.html
※2 厚生労働省「令和元年簡易生命表」「主な年齢の平均余命」より。https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/life/life19/dl/life19-02.pdf
※3 厚生労働省「平均寿命と健康寿命の推移」平成28年より。
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10601000-Daijinkanboukouseikagakuka-Kouseikagakuka/0000166296_7.pdf
現在介護を担う人は550万人を超え、その7割が女性だといわれている。一方で、介護離職は10万人を超え、介護殺人も相次ぐなど、超高齢社会のなかで、介護は大きな社会問題となっている。“やっと終わった”“後悔ばかり”――介護を終えた多くの人の感想は、決してポジティブなものではない。
春やすこさんの場合はどうだったのか?