高齢者は筋肉づくりに、若者より多くのたんぱく質摂取が必要
「筋肉には糖や脂肪を燃やす、ホルモンのような物質をつくるなど、生きるために必要なさまざまな働きがあります。アスリートやスポーツ愛好家だけでなく、健康な生活をするためにも、筋肉は必要なんですよ」
こう話すのは、立命館大学スポーツ健康科学部教授で運動生理学の専門家・藤田聡さん。
「筋肉量は20才をピークに減っていきます。また、高齢者の方が筋肉をつくるのに多くのプロテイン(たんぱく質)が必要なので、意識して摂取することが重要です。加えて、ややきつい筋トレをすることを心がけてください」(藤田さん、以下「」内同)
筋肉をつくるために必要なプロテイン量は、若い人は体重1・あたり0.26g、高齢者では0.4g。高齢者の方が多くのプロテインが必要となる。
例えば、体重50kgの人に、必要なプロテイン量は、若年者は13g、高齢者は20gということになる。
身近な食品に含まれるプロテインの量は以下の通り。「日本食品標準成分表2015年版(七訂)より」
・卵(1個・50g) 6.2g
・牛乳(コップ1杯・200g) 6.6g
・ヨーグルト(100g・全脂無糖) 3.6g
・木綿豆腐(1/4丁・100g) 6.6g
・納豆(1パック・40g) 6.6g
・和牛サーロンイン(150g) 17.5g
・豚バラ(50g・脂身つき・生) 7.2g
・和牛もも(50g・脂身つき・生) 9.6g
・鶏もも(50g・皮つき・生) 8.3g
プロテインは3食でバランスよく摂取を
筋トレは、全力の7割程度の運動なら10回、全力の半分なら14回を3セット行うのが目安。
「これくらいハードな運動をすると、体が筋肉をつくろうとする働きが約2日間続くので、運動は週2~3回で充分です。運動をした日はもちろん、していない日も充分な量のプロテインを摂れば、高齢者でも筋肉をつくることができますよ」
イラスト/河合美波
※女性セブン2016年8月4日号