名医たちの朝食【小林弘幸さん・伊賀瀬道也さん】「まずいものを我慢して食べない、たんぱく質摂取に卵と牛乳」
各界で活躍する名医たちは、どんな食生活やルーティーンをしているのだろうか。そこで、日本初の「便秘外来」を開設して自律神経研究を長年続けている小林弘幸さん,血管抗加齢医学の第一人者である伊賀瀬道也さんにお伺いしました。日々、私たちの健康に役立つ研究や治療に取り組む先生方だからこその秘訣が満載。おふたりが長年続けている「朝から元気になれる朝食」や「腸活に役立つ食習慣」は必見です。
教えてくれた人
順天堂大学医学部教授 小林弘幸さん
日本初の「便秘外来」を開設。自律神経研究の第一人者として、数多くのトップアスリートやアーティストも指導。『老後をやめる 自律神経を整えて生涯現役』(朝日新聞出版)など著書多数。
愛媛大学医学部附属病院抗加齢・予防医療センター長 伊賀瀬道也さん
血管抗加齢医学の第一人者。センター開設後、約4000人に指導。著書に『国立大学教授・血管の名医が教える80歳の壁を超える血流がみるみるよくなる体の治し方大全』(文響社)など。
【小林弘幸さん】まずいものを我慢して食べると自律神経に影響
「甘いものが好きなので、トーストにはバターと、カロリーが低くオリゴ糖の整腸効果も期待できるはちみつを。まずいものを我慢して食べると、自律神経が落ちるので食事はおいしく食べるようにしています。
運動も日課のため、筋肉になる卵などのたんぱく質も欠かせません。ヨーグルトとバナナで腸内環境を意識。とくに血糖値の上昇抑制効果を持つ、レジスタントスターチを多く含む青みのあるバナナを選んでいます」
●ある日の朝食
ヨーグルト100g(プレーンならはちみつ適量を加える)/バナナ1本(青みのあるもの)/食パン1枚(バター、はちみつ適量)/ゆで卵1個/ブラックコーヒー
●Myルーティン
<1>1日の食事時間と量の比重は?
【時間】朝:6:00/昼:12:00/夜:19:00
【比重】3:3:2~3
<2>おやつを摂る習慣は?
間食は摂らない。代わりに唾液を出すためにガムをよく噛んでいる。唾液量が減ると、免疫力が落ちるので。
<3>果物はいつ食べる?
夜食べることが多い。食物繊維とビタミン補給のためにバナナ、いちご、みかんなど。
<4>1日の水分量は?
脱水は自律神経によくないため、意識して水を2Lは摂るようにしている。
<5>朝のルーティンは?
起床後うがいをした後に、胃結腸反射のためコップ1杯の常温の水を一気飲みする。起きたときは腸の動きが悪いので、動きを促すため。
【伊賀瀬道也さん】速やかにエネルギーになる炭水化物で朝から活動的に
「朝食でたんぱく質をしっかり摂るスタイルは子供の頃から」と伊賀瀬道也さん。
「朝から昼にかけてしっかり働けるように、速やかにエネルギーになる炭水化物は欠かしません。米派なので、納豆を合わせ、野菜やソーセージ、たんぱく質の摂取のために卵と牛乳はほぼ毎日。
コラーゲン入り紅茶も飲んでいます。たんぱく質は朝に摂ることで最も効率的に筋肉が作られるので、アンチエイジングにも効果的です」
●ある日の朝食
ご飯150g程度/納豆1パック(だし付き)/目玉焼き1個/ソーセージ2本/野菜たっぷりサラダ(レタス、トマト、ブロッコリーなど)/牛乳200ml程度/果物少量
●Myルーティン
<1>1日の食事時間と量の比重は?
【時間】朝:7:00/昼:13:00/夜:20:00
【比重】4:2:4
<2>おやつを摂る習慣は?
間食は摂らない。
<3>果物はいつ食べる?
ビタミン摂取ができるので、主に朝。りんごやバナナなどを半個程度。果糖も糖なので、カロリーとして計算する。
<4>1日の水分量は?
「マエマエ水分摂取」。起きるマエ、出かけるマエなど、何か行動するマエにコップ半分くらいの水分を摂取。もちろん喉が乾いたとき、食事をするときなども適宜の水分摂取。何Lなど目標設定はしない。
<5>朝のルーティンは?
家の外に出て深呼吸をする。1分間に100回程度、その場でジャンプするだけのゆるジャンプ。
撮影/深澤慎平
※女性セブン2024年7月11・18日号
https://josei7.com/
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