1日たった1分!排便をスムーズにする「直腸ストレッチ」のやり方|「朝のゴールでタイムに」「正しい便座の座り方」他
腸を刺激するための方法として高林さんが何より推奨するのが、「直腸ストレッチ」だ。
「まずは腸をまっすぐに伸ばし、便を出しやすくしてほしい。そのために最も効果的なのは、『骨盤スタンドアップ』です。毎日続けると骨盤が垂直に立ってくるので、内臓の圧迫がとれて直腸がまっすぐに伸びます」
やり方は簡単。椅子に浅く腰かけて足は肩幅に開き、かかとは床にぴったりとつけよう。そこから上体をゆっくり前に倒して、お腹と太ももをくっつける。そのまま両手を太ももの裏側で交差させてロックしたら、椅子からおしりを浮かせて、10秒キープ。
「このとき、かかとは床につけたまま、お腹と太ももの間にすき間ができないように気をつけてください。力まずにリラックスして、呼吸を止めないこと。無理はせず、筋を痛めたりしないように気をつけましょう。これができない人は、骨盤が後傾していてうんち座りができないタイプ。最近はできない人が増えていて、しゃがむとかかとが浮いたり、後ろに倒れたりします。続けて行けば前傾になっていくので、1日に最低1回でいいので行ってほしい」
直腸をまっすぐ伸ばす!「骨盤スタンドアップ」の4ステップ
【1】椅子に浅く腰かけて、足を肩幅に開き、かかとをぴったり床につける
【2】上体を前に倒して、お腹と太ももをくっつける
【3】両手を太ももの裏側で交差させてロックする。
【4】椅子からおしりを浮かせ、この状態を10秒キープする。
ストレッチをするなら“朝のゴールデンタイム”が効果的
回数制限はないので、好きなだけ行ってもかまわない。床に座って直腸を伸ばすのが「4の字前屈」。
「床に座って片足をまっすぐ伸ばし、反対の足を太ももの下でクロスさせて数字の4の形にします。そのまま上体を倒して、伸ばした足のつま先を両手でつかみ10秒キープする。足を組み替えて反対の足も同様に行ってください。体がかたい場合には、ひざを軽く曲げてもいいですよ」
ストレッチをするにあたって、より効果を得やすい時間帯は、朝起きてから朝食までの間だ。
「かねていわれていますが、朝は“大便のゴールデンタイム”。朝起きてすぐにコップ1杯(200㏄)の冷たい水を飲んで、朝食前にストレッチから始めると快便につながる。水は睡眠中に失われた水分補給になるし、胃に刺激を与えて腸が動く胃結腸反射が起きやすい。ストレッチを組み合わせることで、蠕動運動がより活発になります。水はミネラル成分が多い硬水がおすすめ。マグネシウムは便を軟らかくして排出しやすくします。また、便を出す姿勢も重要です。背すじを伸ばして上半身を前傾させるポーズをとると、直腸がまっすぐになり便が出やすくなります」