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健康

認知症リスクを高める<アカン食生活>14選「脳にいい理想的な食事のバランスや食べ方」を3人の専門医が提言

高齢者ほど野菜より肉を食べよう

「年をとると、消化しづらいなどの理由もあって、肉より野菜中心の食事を好むようになりがちですが、たんぱく質と脂質を摂る意味でも、肉を意識的に食べた方がいい。1日のたんぱく質の摂取量目安は、体重1kgあたり1~1.5g。体重60kgの人なら、1日60~90gです」(広川さん)

【7】太るから油はなるべく摂らない

良質な油を朝食時に摂って脳を活性化

 脂質を摂りすぎると太ると思っている人が多いようだが、不要な量の油は排出されるので気にしなくていいという。「体に悪い油は摂らない方がいいですが、良質な油は、朝食時に摂った方が、脳が活性化されて1日のパフォーマンスが上がります」(広川さん)。

<積極的に摂りたい油>

オメガ3系(アマニ油、えごま油、しそ油など)。加熱すると酸化しやすいので、サラダにかけるなど、生のまま摂取を。そのほか、オリーブオイルもおすすめ。

<体に悪い油>

サラダ油、ごま油、トランス脂肪酸(マーガリンなど)。

【8】忙しいので朝食は食べずに出かける

朝食を摂って体内時計をリセット

 人は朝食をとることで、体内時計がリセットされ、活動モードに入るという。

「脳と体を起こすためにも、朝食はとった方がいい。特に、やる気を起こすホルモン“セロトニン”の分泌を促す、豆腐、納豆、みそなどの大豆製品、チーズ、牛乳、ヨーグルトなどの乳製品やバナナなどを食べるのがおすすめ。夜になるとセロトニンは睡眠を促すメラトニンに変わるので、安眠も期待できます」(睡眠専門医・中山明峰さん)。

【9】3時の休憩にはおやつを欠かさない

ナッツやダークチョコなど低糖質のものを適量

「菓子類には、糖質や脂質、塩分などが多く含まれており、食べすぎると肥満や高血圧になりやすくなります。特に、時間をかけてダラダラと食べ続けると、血糖値が高い状態が続くので糖尿病の要因にも。これらの生活習慣病は結果的に認知症の発症を促します。

 どうしても食べたいときは、ナッツ類やダークチョコレートなど、なるべく糖質が少ないものを選びましょう。そして食べる分だけを皿によそい、食べすぎないこと」(岩瀬さん)

【10】コレステロール値が心配。卵は1日1個まで

卵でコレステロール値は上がらない。半熟卵がおすすめ

「卵でコレステロール値は上がりません。むしろ、脂質とたんぱく質が豊富なので、1日3個は食べましょう。白身にはアビジンというたんぱく質の吸収を阻害する成分が含まれているのですが、熱に弱い。

 一方、黄身は生の方が栄養価が高い。したがって、半熟卵で食べるのがおすすめ」(広川さん)

<簡単な半熟卵の作り方>

卵を耐熱容器に割り入れ、黄身を爪楊枝で4~5回さす。ラップをかけて500Wの電子レンジで90秒加熱。

【11】ストレス解消のため晩酌が日課

過度な飲酒は認知機能低下を招く恐れも

「“酒は百薬の長”とされ、適量の酒は体に好影響を与えるといわれてきましたが、最新の研究では“飲まないに越したことはない”との見解もでています。

 適切な飲酒量を超えると神経細胞が傷つき、脳が萎縮するため認知機能の低下がもたらされる可能性も。適切な飲酒量とは、純アルコールで1日約20g程度。ビールなら中瓶1本ほどです。毎日飲まず、週に1~2日は休肝日を設けることも大切です」(岩瀬さん)

【12】食事をしっかりとっているからサプリメントは不要

足りない栄養素はサプリを活用して

「昔に比べ、いまは野菜や果物に本来含まれている栄養素の量が減っているといわれています。たとえば、ビタミンCには、動脈硬化を防いだり、毛細血管を健康に保つ働きがあるため、1日に2gの摂取をおすすめしていますが、これをいま一般的に売られているみかんに換算すると100個分になります。必要な栄養素を食事だけで補うのは困難。ビタミンやミネラル、亜鉛などをサプリメントで補うのは悪いことではありません」(広川さん)

【13】寝る前にお腹が空くと、つい夜食を食べてしまう

食事は就寝3時間前までに

 胃の中に食べ物が残った状態で眠ると、消化器官が休めないため、睡眠の質が下がるという。「粥などの消化のいいものでも消化には約3時間、肉に至っては約4時間かかります。胃の中をからっぽにするためにも、最低でも食事は寝る3時間前までに済ませましょう」(中山さん)。

【14】市販のジュースをよく飲んでしまう

ジュースよりスムージーを

 コーラなどの炭酸飲料には、500mlあたり角砂糖10個以上の糖分が。

「ジュース類は液体なので胃で消化されずに通り越し、直接十二指腸に届きます。そのため、急激に血糖値が上昇。甘い飲み物を飲みたいなら、ジュースよりは食物繊維が豊富なスムージーがおすすめ」(岩瀬さん)。

取材・文/鳥居優美 イラスト/サヲリブラウン 写真/ゲッティイメージズ

※女性セブン2024年2月8日号
https://josei7.com/

●認知症予防・対策まとめ|脳の若さを保つ食べ方や選びたい食材、レシピ紹介

●「認知症は前段階なら食い止められる」医師が解説するグレーゾーンの見分け方と7つの対策

●久しぶりに会う親に違和感、異変を感じたら【認知症のチェックポイント】と【介護の始め方】「できるだけ一緒に暮らさない方がいい」と識者

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