お正月に食べたい!<本格チャーシュー>「じっくり漬け込んでしっとり仕上げる秘訣」を名店シェフが伝授
作る工程と時間を考えると二の足を踏んでしまう「チャーシュー」。そんな悩みを一気に解決してくれたのが、東京・神楽坂『ENGINE』オーナーシェフの松下和昌さん。下茹でなど一切なし、フライパンひとつで作るチャーシューレシピと肉がおいしくなる秘伝のスパイスを教えてもらった。さらに、鶏肉を弱火でじっくり火を通しておいしさを引き出す「鶏のオイスタークリーム煮」も合わせて紹介する。
教えてくれた人
松下和昌さん/『ENGINE』オーナーシェフ
素材の味を引き出すシンプルな味つけで、独自の中華料理を提案。和食材で作るヘルシーな中華料理が味わえる2号店、『take』も人気。
フライパンは焦げやすいので弱火でゆっくり火を通す
手間と時間がかかるイメージのチャーシューをシンプルな作り方にアレンジしてくれたのは、モダンな中華料理店として話題の『ENGINE』のシェフ、松下和昌さん(以下同)。
「しょうゆベースのたれに漬け込んで焼くだけ。店では『ストウブ(鋳物ホーロー鍋)』で焼いていますが、フライパンでは焦げやすいので注意を。片面を焼きつけたらふたをしてゆっくり弱火で焼き、火を止めてそのまま余熱で火を入れます。
かけると風味が増して食感が軽やかになる超簡単スパイスは、店でも使っているものです。手軽な鶏もも肉とオイスターソースで作る煮込みは、簡単でおいしいぼくのお気に入り料理です!」
チャーシューの作り方
じっくり漬け込んだしっとり豚肉にスパイスで香ばしさをプラス
材料(作りやすい量)
豚肩ロース…300g
<A>
砂糖…130g
しょうゆ…1カップ弱(180ml)
酒・紹興酒…各1/4カップ弱(45ml)
オイスターソース…大さじ3強(50g)
ごま油・(あれば)豆腐乳…各大さじ1 油…大さじ2
【豆腐乳】
お店のチャーシューに欠かせない豆腐乳は、中華や台湾料理によく使われる調味料。専門店や通販サイトで購入できる。
<作り方>
【1】豚肉の表面に包丁の先で十字に切り込みを入れ、筋を切りつつ、味の入りをよくする。「切れ目は焼いたら縮むので、見た目は気にしなくてOK」。
【2】保存袋に<A>の調味料を入れて混ぜ合わせ、肉を加えて冷蔵庫で2日間おく。1日おいたら肉の上下を返して軽くもみ、均等に味を入れる。
【3】2の肉を取り出し、キッチンペーパーで表面を軽く拭き取る。フライパンに油を熱し肉を入れ、中火で表面を焼く。焼き色がついたら裏返してふたをし、弱火で25分ほどじっくり焼く。火を止めてそのまま10分おき、余熱でさらに火を通す。
【4】漬けだれをフライパンに入れて温める。チャーシューを薄く切って器に盛り、たれをかけ、好みでスパイスを振る。
肉がおいしくなる秘伝のスパイス
材料と作り方(作りやすい分量)
パン粉…大さじ3強(50g)、一味唐辛子・五香紛…各適量、クミンシード…少量
すべての材料をフライパンに入れて混ぜ、弱火で香りが立つまで炒るだけ。サクサクのパン粉が油を吸うので料理が軽やかに。温かい料理にかけると風味が立ち、ラムやスペアリブなどの肉料理と相性抜群。1か月ほど保存可。