フライパン1つでできるのにとても家で作ったとは思われない！有名店直伝のご馳走「骨付きラムのチリンドロン」「若鶏のインド風煮込み」
「家庭で手軽に作るのはムリ！」と思いがちな難易度高めの肉料理をフライパンひとつで作るというミッションを叶えてくれたのは、東京・阿佐ヶ谷に店をかまえる「西洋食堂らせん屋」シェフの林さん。ラムを使ったメニューが豊富ということで、ラムが苦手な人でも食べられるトマト煮込みを考案してくれました。
教えてくれた人
林裕史さん／西洋食堂らせん屋 阿佐ヶ谷店・シェフ
林さんは東京・下井草で西洋食堂を営む父が、人気料理番組『TVチャンピオン』で優勝した姿を見て、料理人を志すようになったという。
トマト風味でラムを食べやすく
『らせん屋』では、ラムを使ったメニューが豊富で、人気も高いという。
「今回は、ラム肉のスペアリブと手軽な鶏もも肉を使った2種類の煮込みを提案。どちらもまず肉を焼き、同じフライパンに野菜を加えて煮込んでいきます。手間がかからない上、野菜やソースが肉汁を吸って、旨みが増します。トマト風味のラムの煮込みは、羊が苦手な人にも食べてもらえるよう考案しました。インド風煮込みは、祖父が営む喫茶店と、父のお店で提供していたメニュー。私で3代目、約40年続く、伝統の味です」（林裕史さん・以下同）
骨つきラムのチリンドロン
柔らかく煮たラムをトマトの風味で食べやすく
材料 （2人分）
ラム肉のスペアリブ…4本
パプリカ（赤・黄）…各1/2個
にんにく…4片
玉ねぎ…1/2個
マッシュルーム…4個
オリーブ…6個
オリーブオイル…大さじ2
白ワイン…適量
水…1と1/4カップ
トマトホール缶…1缶
オレガノ・タイム・ パプリカパウダー・こしょう・塩…各適量
＜作り方＞
【1】パプリカは縦4等分に切る。にんにくは潰して粗いみじん切り、玉ねぎはみじん切りにする。マッシュルームは半分に切る。
【2】フライパンにオリーブオイルを熱し、ラム肉を入れたら全面に焼き色がつくまで強火で焼く。
【3】【2】を取り出し、同じフライパンに【1】のにんにく、玉ねぎを入れて塩を振り、玉ねぎが透明になるまで中火で炒める。
【4】【3】にパプリカ、マッシュルームを加えて混ぜ、白ワイン、水、トマト缶を入れる。 【5】【4】のトマトを軽く潰し、スペアリブ、オレガノ、タイム、パプリカパウダーを加えて弱めの中火で約40分間煮る。 【6】完成の3分ほど前にオリーブを加え塩、こしょうで味を整える。
ポイント1：香ばしく焼いたラムで風味が増す
ラムは表面を香ばしく焼きつける。
「フライパンの外側は温度が高いので、端に寄せて肉の表面にしっかり火を通します」。
ポイント2：オリーブは完成直前に加える
40分ほど煮込み、完成の3分ほど前にオリーブを加える。「煮込み過ぎると酸っぱさが際立ってしまうので、注意」。
若鶏のインド風煮込み
骨付き肉の旨みを生かしたやさしい味わい
材料 （1人分）
骨つき鶏もも肉…1本
マッシュルーム…3個
にんにく…1片
塩・ホワイトペッパー…各適量
オリーブオイル…大さじ2
牛乳…1と1/2カップ
バター…50g
カレー粉…大さじ1/2
＜作り方＞
【1】鶏肉は、皮目全体に包丁で切り込みを入れ、2等分に切る。厚い部分は広げ、全体の厚さを均一にする。にんにくを半分に切ったら、断面を肉の両面に擦りつけ、塩、ホワイトペッパーを振る。マッシュルームは半分に切る。
【2】フライパンにオリーブオイルを熱し、鶏肉を皮目から入れて弱めの中火で焼く。
【3】肉に7割ほど火が入ったら裏返し、マッシュルーム、牛乳、バター、カレー粉を加えて弱めの中火で5分ほど煮る。あればピンクペッパーを散らす。
ポイント1：下ごしらえで火の通りを均一に
鶏肉も旨みが豊富な骨つきを使うとおいしさレベルアップ。
「骨の周りや厚みのある部分に包丁を入れて開きます。火が通りにくい骨の周りにも、ムラなくしっかりと火を通すポイントです」。
ポイント2：にんにくを擦りつけて香りと味をつける
切ったにんにくの断面を肉に直接擦りつけることで、風味がしっかりつく。
｢フォークににんにくを刺して擦りつけると簡単」。
Shop data
西洋食堂らせん屋 阿佐ヶ谷店
住所：東京都杉並区阿佐ヶ谷北2-5-10
撮影／玉井幹郎
※女性セブン2024年1月4・11日号
https://josei7.com/
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