犬も猫も長生きする時代!健康寿命を延ばす「手作りフード」がおすすめの理由を獣医師が解説
一部食材を除いて、何でも食べられる犬や猫だが、中でも特に栄養面で“食べさせた方がいい”食材をピックアップ。
<魚介類>
●えび
カルシウム、カリウム、鉄分、亜鉛などのミネラルが豊富。生のえびには体内でビタミンB1欠乏症を起こすチアミナーゼが含まれているので絶対に加熱すること。
●あさり・帆立貝
あさりは血液を作るビタミンB12が多い。ただし、消化が悪いので大粒のものは1cm程度に切って使う。帆立貝は内臓機能を強化するタウリンが豊富(内臓はNG)。
●まぐろ・鮭・たら・さばなど
まぐろはタウリンやビタミンB6が、鮭は血流をよくするビタミンEが豊富。たらは脂肪が少なく、必須アミノ酸が豊富なさばはビタミンDや良質な油を含む。
<肉類>
●牛・豚・鶏・鹿・羊・馬肉/レバーなどの内臓
良質なたんぱく質、アミノ酸源。ただし、牛肉や鶏肉にアレルギーが出る犬は多い。その場合、鹿や羊、馬肉などを与えてみよう。
<果物>※犬にはおやつとして与えられる。
●バナナ
バナナは、排尿効果を促すカリウムが豊富。ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシンなどの栄養素をバランスよく含む。ただし、猫に与える場合は少量(1/4)で。
●りんご
カリウム、ビタミン類が豊富。特に犬はりんごを好む子が多い。ただし、糖分が多いため与えすぎに注意。猫に与える場合は少量(1/8)で。
●いちご
抗酸化作用が高いアントシアニンを含み、ビタミンCやカルシウムも含有。皮膚を強くしてくれる。猫に与える場合はへたを取り、小粒3~5個を潰して与えること。
<野菜類>
●小松菜
カルシウムや鉄分、免疫力を高めるβ-カロテン、ビタミンCを多く含む。アク(シュウ酸)が少ないので与えやすい。茎部分は1cm程度に切ること。
●トマト
ビタミンCやE、抗酸化作用の高いリコピンが豊富。水分が多いので、水を飲まない犬や猫におすすめ。与えるときは完熟を選び、へたを取り除くこと。
●セロリ
食物繊維が豊富で、犬の場合、生でも加熱しても食べられる。ただし、茎の繊維が硬い部分は除去して与えること。猫に与えるときは加熱を。
●ピーマン
毛細血管を強化するビタミンPや血中コレステロール値を下げるクロロフィルを含み、抗酸化作用も高い。
●なす
カリウムが豊富で利尿作用が期待できる。皮には抗酸化作用が高いナスニンが含まれる。硬いので1cm角に切り、火を通してから与えること。
●きのこ類
食物繊維が豊富で、胃腸を整える効果がある。特にしいたけは、カルシウムの吸収を助けるビタミンDやミネラルを含む。1cm程度に切って食べやすくすること。
●海藻類
ミネラルやビタミンが豊富。骨や歯を形成するマグネシウムも多い。おすすめは、わかめやもずくなど。食べにくいので、1cm程度の長さに切る。
<油脂>
●オリーブオイル・亜麻仁油・ごま油・ココナッツオイル・牛脂
オリーブオイルは抗酸化作用が高く、亜麻仁油はオメガ3系脂肪酸が豊富。ごま油は不飽和脂肪酸が多く、牛脂は皮膚や粘膜を強化するビタミンAを含む。
<加工食品>
●豆腐・油揚げ・納豆・豆乳
豆腐加工食品は、植物性たんぱく質が豊富で、消化にもいい。納豆もおすすめ。油揚げは食べやすいように1cm角に切ること。
●牛乳・チーズ
カルシウムやミネラルを含む。ただし、牛乳は猫が消化できない乳糖を含んでいるので、少量ずつ様子を見ながら与えること。
●みそ
必須アミノ酸のほか、ミネラル類も豊富。便秘や下痢など消化器トラブルを抱える犬や猫に向いている。ただし塩分が多いので、少量を薄めて使うこと。
●こんにゃく
カルシウムが多くカロリーが低いため、ダイエットにおすすめ。のどに詰まらせないように1cm角など小さく切って与えること。
●麩
低カロリーで高たんぱく、ミネラルも豊富。だしなどの水分を吸ってかさ増ししてくれるので、ダイエットに最適。
取材・文/前川亜紀 イラスト/尾代ゆうこ
※女性セブン2023年11月16日号
https://josei7.com/
●犬猫は大事な家族「最期のときまでペットと暮らせる」を実現した夢のような高齢者施設