「小銭貯金をやめた、ポイ活を捨てた」読者の実例に学ぶ”老後のお金にまつわる不安の捨て方”をFPが解説
60才以降は、現役世代よりも収入が減る。その一方で医療費や介護費の負担が増える。生活ができるか不安な人も多いだろう。余計な出費を捨てたいところだが、何から捨てるべきなのだろうか。老後資金への不安を払拭する方法をファイナンシャルプランナーの黒田尚子さんに解説してもらった。女性セブン読者アンケートに寄せられたお金にまつわる「捨てたこと」の実例も合わせて紹介する。
※本文中のコメントは『女性セブン倶楽部』会員(全国の60才以上女性)571人が回答(回答期間2023年9月12~19日)したアンケートの「還暦を機に捨てたもの・やめたことがある」の項目より抜粋しました。
教えてくれた人
ファイナンシャルプランナー・黒田尚子さん(54才)
CFP(R)1級ファイナンシャルプランニング技能士。がんの経験をもとに、闘病資金や老後資金についての知見が多い。『マンガでわかる お金に人生を振り回されたくないから超ビギナーが今すぐやること教えてください』(主婦の友社)が発売予定。
「老後のお金に対する不安」どう対処する?【FP解説】
「最初に捨てるべきは、老後のお金に対する不安です」
とは、ファイナンシャルプランナーの黒田尚子さんだ(「」内以下同)。
「老後の生活費がいくらかかるか、1年単位で考えてみましょう。ねんきん定期便から12か月分の年金収入を出し、そこから、12か月分の支出と特別支出(固定資産税や保険料など)を引きます。不足分は、貯金や金融資産などで賄(まかな)えないか計算を。賄えれば心配ありませんし、難しければ、不足分だけ働けばいいのです」
それでも不安なら、支出額を減らすため、無駄な固定費を捨てればいい。
「生命保険、高額な医療保険などは捨ててもいいでしょう。手間と時間がかかり、ストレスにもなる我流の節約や、管理が複雑なポイ活、使わない不動産も体が動くうちに整理を。子供や孫への援助も“できない”と宣言しておくのがおすすめです」
◆黒田さんおすすめ!捨てるべきものチェックリスト
老後のお金に対する不安は、現実的な数値(収入と支出)を把握すれば捨てやすい。次に捨てるのは無用な固定費。生命保険など金額が大きいものから捨てていこう。
□ 老後のお金の不安
□ 子供・孫への援助
□ 生命保険・医療保険
□ 使わない不動産
□ 我流の節約法