“不幸を呼ぶ家”の特徴【チェックリスト】実例ビフォア・アフターで見る“病は家から”…「建築医学」手法で幸せの家にする方法
部屋の概要:マンションの4階、エレベーターなし、突き当たりの角部屋
<玄関>
【Before】
玄関を開けるとすぐ左側に風呂・トイレ(向かって右のドアの奥)があり、玄関先には衣服や家具が秩序なく置かれていた。「寝・食・住の区切りがない寂しい部屋でした」(昆さん・以下同)。
【After】
玄関には自然素材の壁材を用い、薄い色調のフローリングを施して、温かみのある雰囲気に変わった。
<部屋>
【Before】
奥は6畳の和室。「寝・食・住」すべてをここで行っていたようで、衣服や食べ物のゴミが混在。
【After】
和室を取り払い、9.1畳の洋室にリフォーム。壁紙を白からアイボリーに変え、脳への刺激を抑えるような工夫を施した。「左がキッチンですが、間仕切りには穏やかな気分を促す曲線を取り入れました」。
<ホール(玄関から入ってすぐの空間)>
【Before】
玄関から見た部屋。奥の和室まで筒抜け状態で、視覚の情報量も多い。
【After】
同じ角度から見たリフォーム後の部屋。間仕切りやドアを付けることで「生活感ありすぎ」をシャットアウトした。「これで各部屋の位置づけも明確にすることができました。すべての部屋のフローリングが斜めに張られていますが、これは脳に“よい”刺激をもたらす効果があるためです」。
<間取り>
【Before】
リフォーム前の間取りは、トイレを開けるとダイニングが丸見えという落ち着かない造りだった。風呂場に脱衣所がないのも、ほかの部屋に衣服を脱ぎ捨てて散らかす原因に。
【After】
「玄関まわりの生活感(風呂場やトイレ)とリビングを切り離すためにドアを設置し、くつろぐスペースに不要な情報を入れない構造にシフトしました。雑然となりがちなキッチンには仕切りを設けました」。この結果、すぐに買い手が見つかったそうだ。
取材・文/佐藤有栄 写真/PIXTA、アウトレット不動産提供
※女性セブン2023年10月5日号
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