猫が母になつきません 第355話「おなまえ」
介護施設への入所準備です。すべての持ち物に名前を書くというのは大変な作業。最近はネットで名前のシールを注文することができるので、コップなどに貼る防水のシールをサイズ違いで2種類と、布に貼るアイロン接着のシールを各100枚、計300枚発注しました。そんなには必要ないだろうけど、着るものは季節ごとに変わるし多めでいいやくらいのつもりでいたのに、いざ貼っていってみると全然足りません(泣)。たしかに靴下は片方づつにそれぞれ貼る必要があったりして、思ったより枚数を食ってしまったのです。あと、老眼鏡とかシールどこに貼ればいいのか悩んだり、貼る場所に困るものも(結局ツルの部分に巻きつけた)。いざ入所となるとやはりパジャマや下着類、靴下はほとんど新調しました。洋服は「洗濯できるもの」が望ましいということで、これも結構悩ましい。シワになりやすいのもダメだし、冬場だとウール100%もダメ(クリーニングの有料サービスはありますが)。結局洋服もほとんど新しいものに。襟元が広いのは嫌とか、下着のサイズはちょっとゆるめが好きとか、母の好みはわかっています。タオル類も必要で、念のため家で一度洗濯しました。それらにどんどん名前を接着し、シールを使い切ってぐったりしながら思ったことは、将来私が施設に入所することになったら誰がこんなことを…考えるのは今はやめておこう(疲)。
作者プロフィール
nurarin(ぬらりん)/東京でデザイナーとして働いたのち、母とくらすため地元に帰る。典型的な介護離職。モノが堆積していた家を片付けたら居心地がよくなったせいかノラが縁の下で子どもを産んで置いていってしまい、猫二匹(わび♀、さび♀)も家族に。