死ぬまでに見たい「氷の絶景」|凍る滝”氷瀑”、湖面に咲く”霜の花”など奇跡のスポット10選
冬の寒さが身にこたえる時期ですが、いまだからこそ見られる絶景があるんです! 日本各地の豪雪地帯を中心に、氷瀑(ひょうばく)、樹氷(じゅひょう)など大自然が作り出した“氷の世界”が日本では各地で見ることができます。たどり着くまでちょっと大変な場所もありますが、足を運んでみてはいかが?
三重県「赤目四十八滝」(あかめしじゅうはちたき)
かつて伊賀忍者も修行した全長4㎞の渓谷
赤目四十八滝は、渓谷にある一連の滝の総称で、約4kmの散歩路に23の滝がある。四季折々の景色を楽しめることが有名で特に氷瀑は毎年見られないことから注目が集まる。ライトアップは1月31日までの金土日祝日の17時~19時半に開催されており昼夜で違った景色を楽しむことができる。
【アクセス】近鉄大和八木駅で乗車し、赤目口駅で下車。三重交通バス赤目滝行きバスで約10分。
奈良県「御船の滝」(みふねのたき)
滝の音だけが響く静寂境
御船の滝は高さ約50m、2段になって水が勢いよく流れ落ちてくる。冬季の冷え込み具合によっては、壮観な氷瀑に。その姿は文殊菩薩を現すともいわれ、知恵を授ける滝として伝えられている。氷瀑の見どころは気候にもよるが、おおよ1月下旬〜2月上旬頃。
【アクセス】近鉄大和上市駅より奈良交通バス湯盛温泉杉の湯行きに乗車し、終点乗り換え武木下車後、徒歩約125分。
北海道「白ひげの滝」(しらひげのたき)
水蒸気が作り出す川と樹氷のハーモニー
白ひげの滝は美瑛の白金温泉にあり十勝岳連峰の地下水が溶岩層の割れ目から、白ひげのように美瑛川に流れ落ちていく滝。真冬でも水は凍らずに流れ落ち、滝から立ちのぼる水蒸気が木の枝に付着し、樹氷を作り上げていく。通年を通して18~20時の間ライトアップされている。
【アクセス】JR美瑛駅から道北バス白金線、国立大雪青少年交流の家行きに乗車し、白金温泉駅下車から徒歩約1分。
山形県「蔵王ロープウェイ」(ざおうろーぷうぇい)
ライトアップされて輝く樹氷が想的
蔵王の樹氷は日本最大級の規模を誇り、メディアでも度々、取り上げられている。樹氷のシーズンは12月下旬〜3月上旬までで、最盛期は1月下旬〜2月上旬頃。2月27日までは17〜21時の間、ライトアップもされており、幻想的な眺めを楽しむことができる。
【アクセス】山形駅前から山交バス蔵王温泉バスターミナル行きに乗車し、蔵王温泉バスターミナル駅にて下車。蔵王ロープウェイ山麓線蔵王山麓駅で乗車し、樹氷高原駅で下車後、山頂線に乗り換え地蔵山頂駅で下車。
青森県「八甲田山」(はっこうださん)
大パノラマで圧巻の日本三大樹氷
日本三大樹氷に選ばれる八甲田山の樹氷は、1〜2月頃が見どころ。八甲田は豪雪地帯であるため、形成される樹氷の規模や壮観さは日本最大級。山頂は360度見渡せる大パノラマで素晴らしい景観を堪能できる。
【アクセス】JR青森駅からJR東北バス酸ケ湯温泉行きに乗車し、八甲田ロープウェー駅前で下車。八甲田ロープウェー八甲田ロープウェー山麓駅から乗車し八甲田ロープウェー山頂公園駅で下車。
長野県「霧ヶ峰高原」(きりがみねこうげん)
霧氷とダイヤモンドダストが見られる白銀の世界
霧氷は、過冷却された霧や水蒸気が木の枝などに付着し、白色に見える氷のことをいう。霧ヶ峰は霧氷の撮影ポイントとして有名で、冬になると多くの写真愛好家がこの地を訪れる。霧氷のほかにも条件がよければ、ダイヤモンドダストも見ることができる。
【アクセス】JR長野駅から特急しなのに乗車し、塩尻駅で下車。JR中央本線塩山行きに乗り換え、上諏訪駅で下車。アルピコ交通(路線バス)白樺湖・車山高原・霧ヶ峰線に乗車し、車山肩で下車。
長野県「諏訪湖」(すわこ)
今年は出現するか?湖面の氷が裂ける神の道
諏訪湖が全面氷結すると、南の岸から北の岸にかけて氷が裂け、高さ30cmから1m80cmくらいの氷の柱が立ち上がる現象の御神渡り。これは、諏訪神社上社の建御名方命(男神)が下社の八坂刀売命(女神)のもとへ通った道筋といわれており、1〜2月の間に出現し、数日〜数週間見られる。暖冬の影響で、’18年以降出現しておらず。今年も未出現である。
【アクセス】JR長野駅から特急しなのに乗車し、松本駅で下車。篠ノ井線塩山行きに乗り換え、JR中央本線上諏訪駅下車。西口から直進して徒歩8分。
北海道「屈斜路湖」(くっしゃろこ)
湖面に咲く氷の結晶”フロストフラワー”
フロストフラワーは、別名「霜の花」と呼ばれ、湖面がまるで花のような氷の結晶で覆われる現象。このフロストフラワーは、湖が凍っていて雪が積もっていないこと、気温がマイナス15℃以下であること、風がほとんどないこと、という条件が揃わないと見ることができないためとても神秘的。
【アクセス】JR新千歳空港駅から快速エアポートに乗車し、南千歳駅で下車。特急おおぞらに乗り換え、釧路駅で下車。JR釧網線に乗り換え、摩周駅で下車。摩周・屈斜路周遊バスに乗車し、仁伏、砂湯、コタンのいずれかで下車。
北海道「阿寒湖」(あかんこ)
永遠に続く霧氷クリスタルロード
マリモや温泉で有名な阿寒湖では霧氷が何十㎞も続いている道があり、見るものすべてが氷の景色で、まるで映画のよう。さらにはフロストフラワーを見ることができる。また冬のアクティビティーも多くあり、特別天然記念物のタンチョウを観察できたり、凍った湖の上でワカサギ釣りやスノーモービルなどを楽しむことができる。
【アクセス】JR札幌駅から特急おおぞらに乗車し釧路駅へ下車。阿寒湖行き路線バスに乗り換え、阿寒湖バスセンター下車。
埼玉県「三十槌」(みそつち)
湧き水が作り出す氷の芸術
奥秩父にある観光名所「三十槌の氷柱」は岩肌にしみでる湧水で作り上げられており、天然の氷柱のため毎年、姿も変わる。荒川源流の大自然の中にできあがるこの氷柱は1年で最も寒さの厳しい1月中旬〜2月下旬まで楽しむことができる。ライトアップは1月中旬~2月下旬に行われており、昼夜で違った楽しみ方ができる。
【アクセス】西武秩父駅から西武観光バス三峯神社線に乗車し、三十槌バス停にて下車し徒歩5分。
※天候や状況により期間短縮などの場合があります。各観光協会等にご確認下さい。
写真/アフロ 文/中脇愛純
※女性セブン2023年2月2日号
https://josei7.com/