魚介類の旨みをアップする裏技5選「貝の砂抜きに”はちみつ”」「魚の臭み取りに”砂糖”」
魚介料理は、ちょっとしたひと手間で料理の味が格段にアップする。刺身の旨みを凝縮させる方法や、あさりやしじみなど貝類をふっくら旨みをアップさせるテクニックなど、3人の料理家に魚介の下処理法について教えてもらった。面倒くさがらず、まずは一度試してみて。おいしさの違いに驚くはず!!
※コメントは料理家・本多理恵子さん(本) 、アイデア料理研究家・makoさん(m)、スタイリスト・フードコーディネーター・鈴石真紀子さん(鈴)
下処理:砂抜きははちみつ1滴でふっくらおいしく
「あさりやしじみを味わう、メインのおかずのときにはこの方法で砂抜きしています。砂抜きのための塩水(3.5%目安)に、はちみつをほんの1滴加えるだけ。貝がふっくら旨みがアップしますよ」(鈴)
あさりバター白ワイン蒸し
【作り方】
【1】フライパンを中火で熱し、みじん切りにんにく1片、オリーブオイル小さじ1、鷹の爪1本を入れて炒める。
【2】にんにくの香りが立ったら鷹の爪を取り出し、砂抜きしたあさり200gを入れて中火で1分炒め、白ワイン1/4カップを入れてふたをして加熱する。あさりの殻が開いたらバター10gを加えて中火で炒め、塩・こしょう各適量で味を調え、みじん切りにしたパセリ適量をかける。
下処理法2:えびはもみ洗いでぷりっと別格の味わい
「えびはしっかり下処理をすると、口あたりも味わいも変わります。最後に日本酒を振って臭みを取り、ぷりっとした食感に仕上げましょう。冷凍するときも下処理しておくと調理がラク」(本)
【下処理の仕方】
【1】えび10尾の背わたを取り、片栗粉大さじ1と塩小さじ1を振ってよくもみ洗いをし、流水で洗う。
【2】水気を拭き取り、日本酒大さじ1を振りかける。
下処理法3:刺身に塩をまぶしてギュッと旨みを凝縮
「刺身を食べる前に塩を振るだけ。塩の浸透圧で臭みが水分とともに流れ出て、旨みが凝縮。まぐろや鯛の刺身でカルパッチョを作るときにおすすめ」(m)
下処理法4:焼き魚にみりんで照り&香ばしい焼き色に
「みりんのアルコール分で魚の臭みが取れるだけでなく、旨みが染み込み、糖分とアミノ酸の効果でこんがりと香ばしい焼き色が付きます。見た目にもおいしさアップ」(m)
下処理法5:砂糖で魚の臭み取りなら料理の味に影響しにくい
塩だけでなく砂糖にも臭みを取る効果が。
「魚の切り身に砂糖を振りかけるだけ。たらの独特の臭みも砂糖で取れ、さらに味付けの邪魔をしません。鍋物や煮付けなどもおいしくできますよ。塩と砂糖は作る料理で使い分けて」(鈴)
教えてくれた人
本多理恵子さん/料理家
鎌倉で累計1万3000人以上が参加する人気料理教室を主宰。著書に『ごはん作りの絶望に寄り添うレシピ』(エムディエヌコーポレーション)など。
makoさん/アイデア料理研究家
栄養士、フードコーディネーター。著書に『家政婦makoの魔法の時短テクで 簡単すぎるハレの日ごはん』(エムディエヌコーポレーション)など。
鈴石真紀子さん/スタイリスト・フードコーディネーター
衣食住に関わるライフスタイル全般のスタイリングを手がける。フードユニットcotonとしてイベント出店やケータリング、レシピ提案を行う。
撮影/玉井幹郎、宮司信吾 取材・文/近藤鈴佳
※女性セブン2022年10月13日号
https://josei7.com/
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