「ひざ裏のばし」1日1分3ポーズ 川村明医師が考案の奇跡のメソッド
【共通POINT】
【1】呼吸
このストレッチをする時の呼吸の基本は、「吸う時に、お腹を引っ込め、吐く時にお腹をゆるめる」こと。これにより、横隔膜が動き、お腹全体の筋肉が鍛えられる。また、吸うよりも吐くことを意識し、息はすべて吐き切ることが大切だ。
【2】入浴後に行う
ひざ裏のばしストレッチを行うタイミングは、入浴後がベスト。体が温まってやわらかく、リラックスした状態で行った方が、筋肉がのびやすいからだ。”入浴後にひざ裏をのばす”という習慣をつけてしまおう。ただし、すべりやすい浴室内で行うのはNG。
【3】無理は禁物
ひざ裏は、しっかりのばすことが大切だが、無理をすると痛めてしまう可能性も。手本の通りにできなくてもいい。大切なのは”気持ちいい”と感じるまでのばし、それを毎日行うこと。続けていけば、少しずつ体がやわらかくなるので、焦らず毎日行うこと。
ポーズ1:壁ドンストレッチ
ひざ裏全体をのばせる基本のストレッチ。両手で壁を押すため、肩、背中、お腹、体幹に力が入る。ぽっこりお腹が引っ込み、血流がよくなって内臓機能も活性化。「時間がない時や体がきつい時は、このストレッチ1つだけでいいので続けてみましょう」。脚の前後を入れ替え、左右各1回ずつ行おう。
【1】壁の前に立つ
壁の前に姿勢を正して立つ。背筋はまっすぐにする。
【2】両手を壁につき、脚を前後に開く
脚を前後に開き、後ろ脚のひざ裏をのばし、前脚のひざは曲げる。両手を肩の高さでのばして壁につけ、息を吸う。【3】壁を5回押す
視線を正面にし、「1、2、3、4、5」と壁を押しながら息を少しずつ吐く。この時、お腹とお尻に力を入れ、背筋をのばして腰は壁側に入れるように。
【4】5秒キープ
両手をのばして壁を押し、かかとは強く床を踏みしめ、5秒かけて息を吐き切る。脚の前後を入れ替えて同様に。
両手をのばして壁を押し、かかとは強く床を踏みしめ、5秒かけて息を吐き切る。脚の前後を入れ替えて同様に。
●POINT
・かかとは床につけて!
後ろ脚のひざは曲げず、かかとは床から離さない。
・手は肩幅に開き、指先はパー
両手の高さは、肩と同じ位置にし、肩幅に開く。
●NG
・腰を反らせてはダメ!
大切なのは壁を押すことより、ひざをのばすこと。背中を丸めたり、腰を反らせないこと。
ポーズ2:壁ピタドローイン
かかと、腰、背中の3点が一直線になるような正しい姿勢のまま、壁に体をつけると、ひざ裏がしっかりのびる。体幹の筋肉も鍛えられダイエット効果も。
【1】壁に、かかと→腰→背中の3点をつけて立つ
壁を背にし、かかと・腰・背中の3点と、手のひらをつけて立ったら息を吐く。
●POINT
・背中と壁の間を空けない
壁と腰のすき間が大きいほど、骨盤が傾いている。すき間を作らないように下腹部に力を入れる。
・”丹田”を意識して!
へその下の”丹田”を意識して壁に押しつけると、体幹が鍛えられる。
・つま先を90度開きひざをくっつける
両ひざの内側に力を入れながらひざをくっつけると、ひざ裏がしっかりのび、ももの内側の筋肉も鍛えられる。
●NG
・あごを上げて後頭部をつけてはダメ!
3点を無理に壁につけようと姿勢を崩してはダメ。かかとがつかないなら半歩前に。きつい時は後頭部は離してもOK。
【2】手のひらをひっくり返し、息を吸って5秒キープ
息を吸いながら手のひらを返し、手の甲を壁につける。肩を開くよう意識してお腹をへこませたまま5秒キープ。1~2を1日1回行う。
ポーズ3:ワン・ツー・スリー体操
骨盤を支える筋肉を鍛え、下半身を強化するため、ひざ裏のばしに役立つ。体をたたくことでアドレナリンが出て脳が活性化。認知症予防にも。
【1】脚を大きく開く
両脚を左右に開いて立ち、つま先は45度外側に向ける。ゆっくりと大きく息を吸い込む。
●POINT
・尾てい骨を意識する
尾てい骨をまっすぐ上下させるつもりで行うと体が傾きにくい。始める前に尾てい骨の場所を意識しよう。
【2】ゆっくりと腰を下げる
息を吐きながら、ゆっくりと腰を下げていく。腰とお腹に力を入れ、頭と背筋はまっすぐに、視線は正面。
●POINT
・ひざが痛い人は浅くてもOK
ひざに負担がかかるので、痛い人は気持ちいい所までにして。無理は禁物。
・深く腰を落とす
腰を落とすほど、体幹が鍛えられるので、できる人はなるべく腰を下げ、つま先を外に開こう。
【3】「ワン・ツー・スリー」の声に合わせ、太ももを3回たたく
息を吐き切ったら止め、「ワン・ツー・スリー」と言いながら、太ももを3回たたく。
【4】ゆっくり立ち上がり、「ワン・ツー・スリー」の声に合わせ、お尻を3回たたく
立ち上がりながら息を吸い、「ワン・ツー・スリー」と言いながら、お尻を3回たたく。1~4を3回繰り返す。
●POINT
・リズミカルにお尻をたたいて!
お尻や太ももの筋肉(大腿四頭筋)を刺激すると闘争心を高めるホルモンが出てけがをしにくくなる。
教えてくれたのはこの人
かわむらクリニック 川村 明さん(63才/ 医学博士、東洋医学会専門医、障がい者スポーツドクター、J-YOGA公認インストラクター。主な著書に『5秒ひざ裏のばしですべて解決』(主婦の友社)。12月に『のばすだけで、体がよみがえる ひざ裏のばし ボール&タオル』(主婦の友社)を発売予定。
撮影/高橋進
※女性セブン2018年11月8日号
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