高齢者の自転車 選び方のポイントからオススメ電動アシストまで徹底紹介
日々進化を遂げる電動アシスト自転車は、以前に比べてこぎやすく、高齢者に多いふらつきや転倒を防ぐのにも有効とも。ただし、乗り始めは扱いにくく感じることも。ならではの特性や乗り方を知るほか、購入時に押さえておきたいポイントを、電動アシスト自転車専門店「モトベロ」管理本部スーパーバイザーの太田涼さんが指南!
以前は、一般的な自転車より重量があることから、停車時や駐輪時にバランスを崩したり、小回りがきかず転倒する事故も多かった電動アシスト自転車。利用者数が大きく伸びていることもあり、急速に改良が重ねられ、新モデルが続々と登場している。さらに最近では細分化も進み、シニア用に特化したモデルも登場。
では、シニア世代が電動アシスト自転車にチャレンジする時、どんな点に注意するとよいのだろうか。
「電動アシスト自転車に初めて乗る高齢者は、ケンケン乗りをやりがち。昔とは違う乗り方があるのをまず心得ておきましょう」(モトベロ・太田涼さん)
日本では、自転車が歩道も車道も通ることができるため、安全の観点から、電動アシスト自転車の補助力や速度の基準が世界的に見て厳しく、スピードが出すぎない構造になっている。さらには、高齢者の自転車事故で多い、ふらつきも起こりにくい。
「こぐ力が弱い高齢者も、電動アシスト自転車なら発進がスムーズになり、ふらついたり転倒しにくくなります。信号でも一時停止しやすくなるため、交通ルールを遵守しやすくなるといったメリットもあります」(前出・小林さん)
だが、電動アシスト自転車は体への負荷が減る分、運動効果もやはり減少してしまう。
「それでも意識的にアシストモードを変えながら、脚力、筋力、踏み換えスピードを落とさないよう、あえて時々は坂道を選んで走る方が体にはいいでしょう」(高石さん)
【1】またぐ
できるだけ平地で足場のよい場所を選び、自転車にまたがる。この時両足は必ず地面に着けておくこと。ペダルに足を乗せない。
【2】電源をオン
電源を入れる。この時も両足は地面に着けたままで。ペダルに足を乗せると自転車が思いがけず前進してしまう可能性があるので注意。 まだペダルを乗せないで。
【3】ギアを選ぶ
走り出す前にギアを選ぶ。内装3段ギアのタイプが多いが、常に重めのトップギア(3速)で走ると各部品に負担がかかってしまうので、発進時や坂道は1か2の軽いギアに切り替えを。
【4】ペダルをこぐ
ペダルをこいで発進。電動アシスト自転車はペダルにかかる足の強さに応じてアシスト力が変わる。上り坂などで重く感じたら、ペダルを止めて軽いギアに切り替えて。
【5】ブレーキをかける
ブレーキをかける時は後輪の左ブレーキから。特にスピードを出している時に前輪の右ブレーキをかけてしまうとタイヤがロックされ、前方にひっくり返る可能性がある。