広がる「米粉」の魅力！失敗しない使い方＆レシピ8選「小麦粉高騰で今大注目」｜米粉料理家 高橋ヒロさん
2022年の値上げ食品の累計数は1万品目を突破し、特に小麦粉や食用油の価格が急騰中。なかでも国内自給率が低く、価格高騰にもかかわらず輸入に頼らざるを得ない小麦は、今後ますますの値上げが予想される。
そこでいま、小麦粉の代替品として大注目されているのが国産の米粉。使い方のポイントと、米粉初心者でも安心な失敗しないレシピ8品を高橋ヒロさんに教えてもらった。
普段の料理に使えて 腸内環境も改善！
息子の小麦アレルギーがきっかけで米粉を使い始めたという高橋ヒロさん。何百ものレシピを試すうちに、米粉の魅力に気付いたそう。
「使ってみると粉がサラサラでふるう手間がなく、ダマになりにくい。NOグルテンでベタベタしないから後片付けもラク。国産で日本人にはアレルギーが少ない食材なので、多くの人が安心して食べられますよ」
さらに驚いたのは、米粉を使い始めて、自身の乾燥肌が改善されたこと。米粉には糖質、ミネラル、ビタミンB類、食物繊維など体に必要な栄養素がバランスよく含まれ、小麦に比べて良質なアミノ酸も多いという。
「乾燥肌や便秘が改善され、家族みんなの腸内環境も整いました。米粉は米の種類や製法によって吸水量が変わるため、まずは水を加えて米粉の性質をチェックするのが失敗しないコツ。純粋に米粉だけを使うパンや麺よりも、卵や牛乳などを加えた方が失敗しにくいので、まずはそういったレシピから始めてみてください」
米粉のうれしい3つのメリット
1. 吸油率が低くてヘルシー。腸内環境もアップ！
米粉は小麦粉よりも吸油率が低いため、小麦粉を米粉に置き換えると吸油率が25%下がる（※）という報告も。良質なアミノ酸を多く含むため栄養バランスがよく、腸内環境改善にもぴったり。
（※）「新しい米粉の調理適性」熊本製粉（株）研究開発部（2012）より。
2. “NOグルテン”で小麦アレルギーでも安心
小麦に含まれる“グルテン”が入っていないため、近年増加している小麦アレルギーやグルテン過敏症の人でも安心。NOグルテンなので、混ぜ過ぎて生地が硬くなる心配もない。
3. ダマになりにくいので粉をふるう手間いらず
米粉は粒子が細かくサラサラしているため、ダマになりにくく、お菓子やパンに欠かせない“粉をふるう”手間もナシ。ベタつかないので後片付けもラクで、毎日の料理に気軽に使える。
失敗しない米粉の使い方
まずは使い方のポイントを身に付けましょう！
■吸水量の違いに注意！
米粉に使う米の品種や製法によって吸水量が異なるため、同じ量の水を加えても米粉によって吸収する量が変わってしまう。これが失敗しやすい原因に。まずは水を加え、吸水量をチェックして、どのレシピが向いているか確認を。
■まずは水を吸わせてみよう
★吸水量の低い米粉（ふんわり生地に）
水を加えて混ぜてもサラサラ。水分が少なくて済むため、ふんわり仕上げたいシフォンケーキやパンなどに最適！
★吸水量の高い米粉（どっしり生地に）
水で溶くとダマになり、なめらかにするには水が多く必要になる。チーズケーキやクッキーなど、重めの生地に◎。
普通の料理にはどちらも使える！
■料理に合わせて選ぼう
【料理に】
天ぷらやとろみづけに。『米粉パウダー 彩のかがやき』（みたけ食品）など。
【パンに】
米粉100%でふわふわに。『製パン用米粉（ミズホチカラ）』（富澤商店）など。
【お菓子に】
なめらかな口溶けでふんわり仕上がり失敗しにくい。『米の粉』（共立食品）など。
