健康

話題の「1分ねじれ筋のばし」5つのメリット 2週間続けた記者のお腹がスッキリ!

 苦行のようなつらい運動や食事制限をしなくても、“ねじってのばす”を続けることで、効率よく結果が出せると巷で話題の、「1分ねじれ筋のばし」をご存じだろうか。やせるだけじゃなく、腰痛や肩こり、猫背が改善する、便秘が解消するなどいいことずくめというので、やってみるとスゴかった!

赤い筋肉のミトコンドリアを活性化

「腰痛や肩こりを治療するために通っていたらやせてしまった」という、何やら信じがたい評判で話題の整骨院があると聞き、いったいどんな治療をしているのか、代表の今村匡子さんに聞いてみると、「基本は関節の動きを正して、動かせる範囲を1~2mmでもいいから広げる、という施術を行っています」と言う。

「お客様には毎週来られる人もいれば、定期的には来られない人もいます。それで“家でも毎日やってくださいね”と、口頭で伝えていたのが『1分ねじれ筋のばし』です。筋肉をストレッチする場合、20~30秒でも効果が出ますが、固まっている関節まわりの筋肉まで緩めるには、1分が効果的だと、試行錯誤を重ねる中でわかったのです」(今村さん・以下同)

 また、関節の可動域を広げることでやせるというが、その秘密は使う筋肉の種類にあるのだという。

「脂肪と糖を代謝させるのが、筋肉にあるミトコンドリアという細胞小器官です。筋肉は大きく分けて赤い筋肉と白い筋肉の2種類あり、ミトコンドリアは、体の深部にある赤い筋肉(インナーマッスル)に特に多く存在します。その量は白い筋肉に比べると30倍ともいわれています」

 赤い筋肉は、姿勢や関節の位置を正しく保つために使われるが、どちらかが悪くなると、この筋肉の動きも悪くなる。すると、代わりに白い筋肉が働くようになるのだが…。

「白い筋肉は本来、速いスピードで走ったり、重いものを持ち上げたりするために使うもので、持久力がありません。そこで、赤い筋肉をきちんと働かせ、関節を広く動かせるようにすることが重要になるのですが、『1分ねじれ筋のばし』を行うことで、その効果が得られます。実は、体が硬い人ほど効果が出やすいんですよ」

 今村さんが編み出したこのエクササイズを行ううちに、副産物的に「やせる」効果を実感。さらに改善を重ねる中、現在の形に辿り着いたという。実際に行った人に話を聞くと、やせる以外の効果も多い。

「むくみが消えた、便秘が解消した、姿勢がよくなった、食べすぎなくなったなど、さまざまです。ダイエットでは特にきついのが食事制限ですが、代謝が上がり、脂肪が燃える体になると、自然と適正の食事量になったというかたも多いですね」

 体がカチカチの人は、最初は少しつらいかもしれない。しかし、体をほぐすことから始め、毎日自己ベストを更新するつもりで関節の可動域を広げていければ、確実に「やせ力」アップにつながるという。

“1分ねじれ筋のばし”ここがスゴい!5つのポイント

1. 「ながら」で1分、ねじってのばすだけ

「1分間、リラックスしてテレビやスマホ、YouTubeなどを見ながら行ってもOK。カウントしながらするのはイライラしやすいので、タイマーをセットして行う方が、習慣にしやすいですよ」

2. 食事制限は必要なし

「食事制限は、やめたとたんにリバウンドするかたが多いのでおすすめしません。食事は1日に3000kcal(※)以下なら、間食や飲酒もOK。続けることで、勝手に脂肪が燃える体になります」

(※)1日に必要とされるエネルギー量の目安は、活動量の少ない成人女性の場合は1400~2000kcal、男性は2200±200kcal程度(農林水産省ホームページより)。

3. 関節の動きが復活すれば、やめてもOK

「ダイエットのための食事制限や運動は、たとえやせても“体形をキープするためには続けなければ”と思うと、つらくなるものです。でも、せばまった関節の可動域が戻れば、あとはやめても大丈夫」

4. 高齢者のダイエットにも最適

「加齢により代謝が低下し、高齢になるほどやせにくくなるという話をよく聞きます。ですが年齢に関係なく、関節可動域を広げ“ミトコンドリア”を目覚めさせれば、低下した代謝を取り戻せます」

5. 寝ていてもやせる

「関節可動域が広がり体が柔らかくなれば、ミトコンドリアを目覚めさせると同時に数を増やすこともできます。すると体は『やせ力』を取り戻し、寝ても覚めても勝手にエネルギーを消費してくれます」

■ミトコンドリアがみっちり!のばすべきインナーマッスルベスト7

■腹横筋(ふくおうきん)

 お腹の深部にある、腹筋群のインナーマッスルの1つ。主に腹式呼吸で息を吐くときに最も働く筋肉。ここが目覚めると便秘解消効果も期待できる。

■大腰筋(だいようきん)

 背骨と股関節にある大腿骨をつなぐインナーマッスル。姿勢を保ち、歩くときに太ももを持ち上げる働きのある筋肉なので、鍛えることで転倒予防や腰痛改善にも役立つ。

■内転筋(ないてんきん)

 脚のつけ根から太ももの内側についているインナーマッスルで、主に脚を閉じるときに働く筋肉。そのほか、股関節を安定させる役割もある。

■菱形筋(りょうけいきん)

「小菱形筋」と「大菱形筋」で形成され、背骨と肩甲骨をつなぐインナーマッスル。姿勢の悪い人ほど、ふだんの生活では動かすことの少ない筋肉。

■半腱様筋・半膜様筋(はんけんようきん・はんまくようきん)

 お尻のつけ根から太ももの裏側、太ももからひざの裏周辺をつなぐインナーマッスル。「ハムストリングス」と呼ばれる筋群のうちの2つ。

■ヒラメ筋

 ふくらはぎにある下腿三頭筋の中の1つ。ふくらはぎは脚をめぐっている血液を上に押し上げる役割があり、第2の心臓とも呼ばれる。

ここが動かないと、やせにくい!関節の動きをチェック

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