コロナ太りで急増中 生活習慣病を引き起こす「脂肪肝」とは? セルフチェック付き
「見た目は細めだから大丈夫」「お酒を飲まないから心配ない」―と安心しているあなた! 生活習慣病の引き金になる「脂肪肝」かどうかは、それだけじゃわからないんです。しかも無症状で進行するため、気がついたら重篤な病気になっていた…なんてことも。まずは以下のセルフチェックで「脂肪肝」の可能性があるのか確認してみよう!
「脂肪肝」セルフチェック
まずは自分の今の状態を確認してみましょう。
□ 朝食を食べない日が多い。
□ つい間食をしてしまう。
□ 食べるのが速い方だ。
□ 夕食後、夜食をよく食べる。
□ 麺類や丼ものなど、一品ものを食べることが多い。
□ アルコールを飲む機会は少ない方だ。
□ 果物が好きで習慣的に食べている。
□ 多少無理をしても、食事は残さず食べる。
□ 階段よりエスカレーター、歩くより車を利用することが多い。
□ ここ数年で5kg以上体重が増えた。
[診断]
・0~2個…脂肪肝の心配なし。現在の生活をキープしよう。
・3~4個…脂肪肝の可能性あり。
・5~6個…脂肪肝の症状がやや進んでいる可能性あり。
・7個以上…脂肪肝の症状がかなり進んでいる可能性あり。
※3個以上の人は生活習慣の見直しを。特に7個以上の人は改善が急務。
「脂肪肝」が要因の症状や怖い病気
「脂肪肝」になると様々な症状や病気を引き起こす可能性が高くなる。下記は考えられる一部。
●歯周病
●肥満
●脂質異常症
●痛風
●不整脈
●狭心症
●心筋梗塞
●糖尿病
●高血圧
●脳梗塞
●脳出血
●くも膜下出血
●腎臓病
●認知症 など
→脂肪肝|女性も要注意!ダイエットも一因|なりやすい生活習慣と改善方法
日本人の4人に1人が「脂肪肝」原因は食事と運動不足
脂肪肝とは、体内で余った中性脂肪が肝臓にたまる病気で、日本人の4人に1人にその症状が見られる。健康な肝臓の場合、3~5%の中性脂肪があるが、これが30%を超えると脂肪肝と診断される。
「そもそも肝臓は、約3000億個もの肝細胞で形成されている人体最大の臓器で、生命維持に欠かせない、代謝・解毒・消化液の生成を行っています」
とは、栗原クリニック東京・日本橋院長で、肝臓専門医の栗原毅さんだ。
脂肪肝によってこうした肝臓の働きが阻害されると、5~10年で肝硬変、さらに肝臓がんになったり、糖尿病や高血圧、心筋梗塞といった生活習慣病を発症しやすくなる。脂肪肝はあらゆる生活習慣病の予兆とされているのだ。
「脂肪肝の主な原因は、糖質の多い食事と運動不足。これらを改善して脂肪肝を防げば、生活習慣病の深刻化も防げます」(栗原さん・以下同)
コロナ禍での自粛生活から過食や運動不足に陥り、脂肪肝を発症する人は増えていると、栗原さんは推察する。
教えてくれた人
栗原毅さん/栗原クリニック東京・日本橋院長・肝臓専門医取材・文/上村久留美 イラスト/こさかいずみ
※女性セブン2022年3月3日号
https://josei7.com/