老眼鏡、話題の「ハズキルーペ」など目の老化対策商品の選び方
買い物中に“あれ、値札の数字がぼやける…”、新聞や本を読んでいて“文字がかすむ…?”――
「ついにきたか」「もう年だし」と落ち込んであきらめるのはまだ早い! 視界も気持ちも明るくなる方法があるんです!
スマホが老眼を加速させる
あちこちに“不調”が目立つようになるR-40。「目の老化」も避けては通れず、誰しも通るであろう代表格が老眼だ。見過ごせないのは、パソコンやスマートフォンの多用が、老眼を“加速させている”こと。20代からの“スマホ老眼”が急増しているのが顕著な例だ。梶田眼科院長の梶田雅義さんが言う。
「スマホ老眼は、長時間、手元の画面を見続けることで、近くに合わせたピントが元に戻らなくなり、パッと顔をあげて遠くを見た時に視界がぼやけるなどの症状です。“一時的な老眼”といえますが、こうした状態が続けばピント調節機能は衰える。スマホが老眼を加速させてしまうのです」
また、老眼を“ただの老化”とあなどるのは危険だ。「老眼を放置すると頭痛やめまいなどを引き起こします。また、思うようにピント調節ができないことで自律神経失調症を招き、うつ状態になる危険もあります」(梶田さん)。
下の老眼チェックリストに一つでもあてはまったら、まずは眼科へ行ってみよう。
□新聞や本を読むとき、手元から30cm以上話したほうがピントが合いやすい
□夕方になると、ピントが合いにくいと感じる
□薄暗いところでは、小さい文字が読みにくい
□3、6、8、9の数字が区別しづらくなった
□スーパーで、品質表示や値札シールが見えづらい
□近視の人は、メガネを外したほうが手元の文字がよく見える
老眼ではないかも!?目の病気の可能性も
また、老眼だと思っていたら、実際は目の病気である可能性もある。主な目の病気は下記の通りだ。
●白内障
水晶体が濁り、ものが見えにくくなる。加齢が主な原因で、40才を過ぎた頃から発症する人が多く、80才以上でほぼ全員が発症するといわれる。治療法は手術しかないため、受けるなら早めがベスト。
●緑内障
視神経に障害が起こり、視野が次第に狭くなる病気。症状がゆっくり進むため自覚症状はほとんどない。治療が遅れると失明の危険もあるので、中高年は定期的な眼科検診がおすすめ。
●加齢黄斑変性
加齢により網膜の中心にある黄斑に障害が起こる病気。視野の中心部だけがゆがんで見えたり、暗くなったら要注意。完治させることは難しいが、注射などで進行を遅らせることができる。
●ドライアイ
目を保護してくれる涙が不足し、疲れ目、異物感などの症状が表れる。原因はパソコン、コンタクトレンズ、エアコンのほか、加齢による涙の分泌量の低下も。タイプにより点眼薬の種類も違うので受診したほうが安心。
目の病気になるリスクは、40才以降急激に高まるという。見え方に異常を感じたら、すぐに眼科へ行くことが大切だ。
知らないと絶対に損。メガネ選びで人生が変わる!
老眼かも…と思ったら、真っ先に手にとるのが老眼鏡やルーペだろう。しかし、ひとくちに老眼鏡といっても、その種類はさまざま。自分に合う老眼鏡を選ばなければ、かえって負担になることも。知っておきたいのは「レンズの種類」と「見え方」。生活スタイルや、使う場面に合わせた老眼鏡選びをしたい。
老眼用のレンズは主に3種類。
●単焦点レンズ/近近レンズ:パソコン作業・読書など
●中近レンズ:オフィスワーク・家事など
●遠近レンズ:外出・車の運転など
「単焦点レンズ」は、手元に焦点を合わせるため、遠くはぼやけてしまう。単焦点以外の「累進屈折力レンズ」は、いわゆる“遠近両用メガネ”で、1枚のレンズに遠くを見る遠用部と手元を見る近用部がある。
「遠近両用コンタクト」は、1枚のレンズの中に同心円状に遠用と近用が配置されているため、ゆがみを感じにくい反面、眼鏡に比べてやや見え方にシャープさが欠けてしまう。
自分に合ったレンズの見つけ方
自分に合ったレンズはどう見つければ良いか。日頃の生活スタイル別に見ていこう。
【日頃から本を読むことが多い人】
・単焦点or近近
ごく近い手元だけなら単焦点レンズでよいが、近近レンズならパソコン作業もラク。
【仕事でパソコンをよく使う人】
・近近or中近
デスクワークだけなら近近レンズでよいが、中近レンズならデスクの向こうまで見える。
【スマホやタブレットをよく使い、テレビも好きな人】
・中近
手元のタブレットはレンズの下で、テレビはレンズの中ほどで見るようにする。
【自転車やクルマに乗ることが多い人】
・遠近
遠用の範囲が広いので、遠くのものがクリアに見える。目線を下にすれば手元もOK。
【家事をしながらテレビも見たい人】
・中近
家事はレンズの中ほどで、テレビはレンズの上のほうを使って見る。
【ジムや水泳で体を動かす人】
・遠近両用コンタクト
動きやすく視野も広い。訓練すれば、遠近とも快適に見えるようになる。
文字を拡大する「ハズキルーペ」の選び方
老眼鏡とルーペの違いも理解しておこう。老眼鏡は、手元のピントを合わせることが目的で、文字は拡大しない。一方、ルーペは文字を大きく拡大することが目的。ピント調節機能はないので、老眼鏡やコンタクトレンズで視力を矯正したうえで、さらに手元をクッキリ見るために補助的に使いたい。
では、どうやって自分に合うルーペを見つければ良いか。
「世の中の文字は小さすぎて読めない!」というインパクトのあるCMが印象的なハズキルーペに、ルーペの賢い選び方を伝授してもらった。
STEP1「倍率を選ぶ」
倍率は3種類。
・1.32倍……パソコン・タブレット
・1.6倍……読書・手芸
・1.85倍……より細やかな作業
老眼矯正されていることが前提なので、老眼鏡または遠近両用コンタクトの上からサンプルをかけて、用途に合った倍率を選ぶ。実際に文字を読んで、見え方を確認しよう。老眼鏡と違って、遠くを見るとぼやけることを忘れずに。
STEP2「色とサイズを選ぶ」
倍率が決まったら、レンズの色と大きさ、フレームの色(全6色)を選ぼう。レンズの色は、クリア(ブルーライト35%カット)、カラー(ブルーライト55%カット)の2種類がある。
レンズの大きさも3種類ある。コンパクトで持ち運びも便利な「クール」、自然な大きさで違和感のない「コンパクト」、視野が広く老眼鏡との二重掛けに便利な「ラージ」と、自分が使う場面に合ったサイズを選ぼう。
※お店に持って行くといいもの
・手持ちの老眼鏡
老眼を矯正したうえで使うのが基本。遠近両用コンタクトなら着用してから行く。
・本やスマホ
実際に見たいものを持っていくと、倍率を選ぶときに役立つ。
ハズキルーペは、軽量なのに衝撃に強く、コンパクトサイズで約20gと軽量ながら90kgの衝撃にも耐えられる。国産レンズでゆがみや文字のにじみも少なく、目が疲れにくいという。レンズは10年間保証してくれるので、安心して買えそうだ。
老眼鏡&ルーペ 注目アイテム
●鯖江発のスマートな老眼鏡
薄さ2mmで長財布にも入るほどコンパクト。色も豊富。ペーパーグラス1万6200円~(西村プレシジョン)
●アジア初上陸おしゃれなメガネ
デンマーク発のポップな老眼鏡。かけることが楽しくなるほどファッショナブル。Have a look 各6264円
●小さな値札でもサッとチェック
軽くて丈夫なプラスチックレンズを使用。さりげなく身に着けられるのがいい。ペンダントルーペ 各1万2960円(ニコン)
●新聞もストレスフリー
16×11cmと大きいながら2mmの薄さの持ちやすいルーペ。ニュースリーダー 各1080円(テラサキ)
※女性セブン2018年8月9日号
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