観光や街歩き、買い物を楽しむ「シン・ノルディックウォーキング」にアクティブシニアがハマる理由
「テンポよく颯爽と歩ける」「歩く姿も美しくなる」と、ノルディックウォーキングにハマるアクティブシニアが増えている。新たな“街歩きスタイル”も人気になっているという。韓国在住のR60記者もすっかり魅了された“シン・ノルディックウォーキング”の最新事情をレポート!
教えてくれた人
渡邊由美子さん(59才)
全日本ノルディックウォーク連盟・公認指導員。東京・代々木公園で定期レッスンを開催するほか、10㎞の街歩きを楽しむレッスンも人気。神宮スタジアムナイトヨガのイベントでは、歩き方の講師なども務めた経験をもち、YouTubeチャンネル『イオン元気UPアカデミー』でウォーキング講師なども務める。ブログ『Yノルディックウォーキング』https://ameblo.jp/yumib0/entry-12949808886.html
「ノルディックウォーキング」普及拡大へ
「ヨーロッパや北欧では、街中や通勤、移動時に日常的にノルディックウォーキングを取り入れている人が多いんです。もっと日本でも、ノルディックウォーキングが気軽なスポーツとして、普及していくといいなと思っています」
こう語るのは、全日本ノルディックウォーク連盟・公認指導員として長年活動する渡邊由美子さん(以下、同)だ。
韓国に暮らし、反り腰で腰痛が悩みのR60記者だが、帰国する度に渡邊さんのレッスンに参加。韓国に戻ってからも、なるべく徒歩での移動時はノルディックウォーキングを実践しているが、なかなか調子がいい。
ポールが体を前へと押し出してくれるので、リズムよく歩くことができる。マイナス10度の極寒の日でも、15分ほどで肩甲骨のまわりが温まり、1時間も歩くとしっかり汗をかく。
韓国ではまだノルディックウォーキングはほとんど知られていない。ポールを見て、「ムォエヨ?(それ、なんですか)」と興味津々の人も。
「ポールを使って颯爽と街を歩くのが心地いいんですよ」と、密かに韓国で普及活動を行っている記者。ポールを相棒にソウルの街を歩く、これ意外とハマるかも!
「最近は、日本でも街歩きをするスタイルが人気になってきています。一生自分の足で歩ける身体作りにはもちろん、皆さん続けることで身体の変化を感じ、歩くことが楽しくなったと話されるかたが多いんですよ」(渡邊さん)
観光も楽しい「街歩きノルディック」が新たなブームに
ノルディックウォーキングのさらなる普及拡大にと、新たな試みとして渡邊さんが実践しているのが、「街歩き」のレッスンコースだ。
渡邊さんは月に数回、街歩きを取り入れた10kmコースのレッスンを行っている。大切にしているのは、「運動経験がない人でも、歩きたくなる仕掛け」だという。
「コースには、『有名ホテルのチョコレートを買いに行く』『絶景スポットまで歩いて、おいしいランチを食べる』といった、“お楽しみ”を用意しています。
ポールが身体を前へと進めてくれるので、負荷をかけずに歩くことができますし、目的があると歩くことが苦にならないんですよね」
街歩きコースは何度も下見を重ね、「3日分の旅を1日にギュッと詰め込んだような満足感」を目指しているという。最近好評だったのは、東京都内の神楽坂近郊を巡るコースだ。
「途中、都内三大・大福の一つといわれる、音羽の『群林堂』の大福を購入しながら、約10kmコースを約6時間かけて歩きます」
参加者が「疲れた」と感じる前に、“モグモグタイム”やランチ、買い物などの“お楽しみ”を挟むことで、気分を上げて自然と前向きに歩いてもらえるようにプランを考えているという。
「楽しさがモチベーションになるので、多少きつい坂道も笑いながらクリアできてしまいます。結果的に筋力もつき、初心者でも気づけば約6時間かけて10kmを歩き切っています。初参加の方には、『え!これで10キロも歩いたんですか?』とよく言われるんです」
現在、最高齢の参加者は90才の女性。 “お楽しみ”を励みに、毎月10kmコースを美しいフォームで颯爽と歩き切っているという。
ノルディックウォーキングにハマる人、続々!
街歩きにしても、自然の中を歩くにしても、ノルディックウォーキングでは歩く“姿勢”がポイントとなる。
「杖をつくように前かがみに歩くのではなく、ポールを後ろに蹴り出すようなイメージです。レッスンを重ねることで、歩く姿そのものが美しくなっていきますよ。せっかく歩くのなら、より運動効果が高くて、格好よく見られたほうがいいですよね」
ノルディックウォーキング歴1年の50代女性は、その効果を嬉しそうに語る。
「『ママの歩き方、おばあちゃんそっくり!』って娘に言われたのがショックで…。続けるうちに歩き方が変わって、今では娘から「姿勢がきれい」と言われるようになったんですよ」
ノルディックウォーキングを始めて3年目になる60代男性は、
「病気で麻痺が残ったので、リハビリ目的で始めました。週に一度、休まず3年間続けてきましたが、今では生活のルーティンになっています。最近は、先生にカッコいい歩き方ができていますよ、と言われるようになって嬉しいですね」と目を輝かせる。
ノルディックウォーキング歴2年の50代女性は、ふたりとも「反り腰に悩んでいた」という。
「下腹部に力を込めてお腹を引き上げることを意識して歩くようにして、レッスンを続けるうちに反り腰が改善して、姿勢が良くなったんですよ。
今度は私たちが教える側になりたいと思い、インストラクターの資格取得を目指して、練習を重ねています」
何歳からでも体は変わる
レッスンに参加しているかたたちは、皆さん、年齢を重ねることを前向きに楽しんでいるように見える。
「いつまでも若々しくいるために大事なのは、美しい姿勢と正しい歩き方を続けること。ノルディックウォーキングで身につけたことを日常生活でも意識できるようになると、歩くこと自体がスポーツになります。体は何歳からでも変えられますよ」(渡邊さん)
★渡邊由美子さんのノルディックウォーキングレッスン/代々木公園ショートレッスン(約90分):2000円、街歩きレッスン(約6時間):6000円、プライベートレッスン対応可能:1万円〜(約90分)ほか。
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撮影・取材・文:田名部 知子/「X」@t7joshiで気ままなソウルの日常を発信中
