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健康

《寝る1時間前の1分だけ!》良質な睡眠が期待できる“夜のかまた体操”「内臓ほぐし」と「肩甲骨はがし」のやり方

 1日の疲れを取り、明日に向けて良質な睡眠をとりたい。そんな夜におすすめなのが、医師の鎌田實さんが考案した「かまた体操」の「内臓ほぐし」と「肩甲骨はがし」だ。著書『医師のぼくが50年かけてたどりついた長生きかまた体操』(アスコム)で紹介されている、朝昼夜のメニューから、自律神経が整い、深い眠りへの誘導が期待できる夜のかまた体操を紹介する。

教えてくれた人

鎌田實さん医師

 かまた・みのる。東京都医科歯科大学医学部卒業。1988年、諏訪中央病院院長に就任。脳卒中の死亡率が全国ワーストクラスだった長野県で減塩運動をスタートさせ、「住民とともにつくる医療」を推進。2005年より、同院名誉院長に就任。2018年からは佐賀県民を健康に導くため、「鎌田 實の『がんばらない健康長寿実践塾』(通称:鎌田塾)」を開催。著書に、『医師のぼくが50年かけてたどりついた 長生きかまた体操』(アスコム)、『医師のぼくが50年かけてたどりついた 鎌田式長生き食事術』(同)など。

夜のかまた体操で良質な睡眠を

 夜に行う「かまた体操」は、「内臓ほぐし」と「肩甲骨はがし」の2つ。寝る1時間前に2つのほぐす体操を行うことで、心と体を入眠モードへ切り替える。腸や肩甲骨がほぐれると、背中や内臓まわりの血流がアップするほか、自律神経が整い、深い眠りに導かれる。

「しっかり疲れをリセットすれば、次の日の目覚めが驚くほどすっきり。さらに、快便効果で朝から爽快に1日をスタートできます」(鎌田さん・以下同)

筋肉、血管、脳、腸にアプローチする「内臓ほぐし」

 内臓ほぐしは、背中を丸める猫のポーズと、背中を反らせる牛のポーズに加え、お尻をグルグル回す「お尻回し」を取り入れたもの。ヨガのポーズでもある猫のポーズと牛のポーズは、腹筋を丸め、伸ばす動きを繰り返すもの。内臓、特に腸が心地よく刺激されるため、消化がスムーズになる。

「さらにぼくは、お尻を回す動きを最後に加えました。大きな円を描くようにお尻をグルグル回すことで骨盤まわりの筋肉を動かせば、腸を含む内臓周辺の筋肉もいっそうほぐれ、血流を改善。腸の働きがさらによくなります」

「内臓ほぐし」のやり方

 背中や首に痛みがある人は、無理のない範囲を行おう。

《やり方》

【1】四つん這いで肩の真下に両手を置き、ひざを90度に曲げたら、息を大きく吸う。

【2】息を吐きながら、腹筋を縮め、肩甲骨を左右に開くイメージでゆっくり背中を丸める(猫のポーズ)。このとき、肋骨が縮むため、その動きに合わせるように息を深く吐き切る。

【3】腹筋を伸ばし、肩甲骨を真ん中に寄せるイメージで背中を反らせていく。この時、肋骨が開くため、その動きに合わせるように息を吸いきる。【2】~【3】をもう一度繰り返す。

【4】【1】の姿勢に戻り、最後にゆっくり呼吸をしながら、両ひざを支点にしてお尻を回す。左右交互に2回転ずつ行う。

「体操直後におならが出たら、うまく腸活できている証しだと思ってください(笑)」

「肩甲骨はがし」で肩甲骨本来の動きを取り戻す

 「内臓ほぐし」で肩甲骨を左右に開いたり寄せたりした後は、肩甲骨を寄せて下げる「肩甲骨はがし」を行う。本来、肩甲骨は鎖骨とつながっているだけの「浮いている骨」で、まわりの筋肉と連動して上下したり、寄せたり開いたりと自由に動かすことができる。しかし、猫背など悪い姿勢が続き、肩や背中の筋肉が固まると、肩甲骨は開いて上がったままの状態になる。すると、血流が悪化して頭痛の原因などになる。

「そこで、肩甲骨を『寄せて』『下げる』ことで、まわりの筋肉をゆるめ、本来の動きを取り戻す、それが『肩甲骨はがし』です」

「筋弛緩法」でリラックス効果も大

 肩甲骨はがしのポイントは、肩甲骨を寄せるときはゆっくり力を入れ、腕を下げるときは一気に脱力することだ。「筋弛緩法」と呼ばれ、筋肉や心の緊張をほぐすリラックス効果が期待できる。また、肩甲骨と連動して横隔膜も動き、副交感神経も刺激してくれる。

「さらに、かまた体操では、腕を下げて脱力するときの動作に『かかと落とし』を加えました。加齢によって減ってしまう骨芽(こつが)細胞で骨への刺激で目覚めると、『オステオカルシン』というホルモンが分泌され、骨の形成を促してくれます」

「肩甲骨はがし」のやり方

ゆっくり呼吸をすることで、副交感神経を刺激される。リラックスしながら行おう。

《やり方》

【1】足を肩幅に開き、つま先をやや外側に向けてまっすぐに立つ。両ひじを曲げ、握ったこぶしをあごの下の鎖骨あたりに当て、ひじを上げる。ひじはできるだけ肩より上に上げるのがポイント。

【2】鎖骨をなぞるようにこぶしをスライドさせ、肩甲骨を寄せていく。息を吸いながらゆっくりと行う。

【3】引き続き息を吸いながら、今度はかかとを上げる。

【4】息を大きくひと息で吐き出しながら、腕と肩甲骨を一気におろし、同時にかかとも勢いよく落とす。【1】~【4】をあと5回行う。

「就寝前にこの体操を習慣づければ、ゴースト血管を防ぎ、良質な眠りへと導かれ、翌朝は目覚めスッキリ! 活力を上げるホルモン『テストステロン』も分泌され、ダイエット効果もあります」

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