介護ロボット重点分野に「食事」など3分野を追加し テクノロジーの活用を推進
厚生労働省と経済産業省は先月末、「ロボット技術の介護利用における重点分野」を7年ぶりに改定し、新たに3つの分野を追加。さらに、名称を「介護テクノロジー利用の重点分野」に変更した。
厚労省と経産省、7年ぶりに重点分野を改定
新たな重点分野は「食事・栄養管理支援」「機能訓練支援」「認知症生活支援・認知症ケア支援」で、これにより重点項目は以下の9分野に拡充された。
・食事・栄養管理支援
・機能訓練支援
・認知症生活支援・認知症ケア支援
・移動支援
・移乗支援
・排泄支援
・見守り・コミュニケーション
・入浴支援
・介護業務支援
技術開発と導入を積極的に支援
「ロボット技術の介護利用における重点分野」は、介護現場におけるロボットやICT(情報通信技術)等のテクノロジーの活用を促進するために設けられたものだ。この施策は、介護サービスの質向上、高齢者の自立支援、そして介護職員の負担軽減を目指している。この介護テクノロジー利用の現在の普及率は、見守り・コミュニケーション分野が30.0%と最も高く、次いで入浴支援分野が11.2%、となっている
※参考資料/経済産業省 https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001268135.pdf
経産省と厚労省は、技術開発や導入をより積極的に支援していく方向で、今回「介護テクノロジー利用の重点分野」と名称変更したことにより、今までよりも広範な技術利用を促進する方針も明確化された。
今後の見通し
改訂版の運用は、2025年4月から開始される予定だ。これにより、さらに多くのテクノロジーが介護現場で活用されることが期待される。介護テクノロジーの進化は、高齢者とその家族、そして介護職員にとって大きな助けとなるだろう。超高齢社会・日本 において、介護テクノロジーの重要性はますます高まっていく。
※参考資料/厚生労働省https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001268138.pdf
構成・文/介護ポストセブン編集部