「甘いものは別腹ってホント?」「しゃっくりを止める方法がある」体の不思議を専門家が解説
年齢を重ねると体が思うように動かなくなったり、体のあちこちにトラブルが出やすくなるもの。普段は意識することのない体の変化も、調べてみると老化のせいだけではなく、もともと体に備わっていた機能だったなんてことも。解剖学者の樋口桂(かつら)さんに、脳の衰えを予防するトレーニング方法と知られざる体の仕組みについて聞いた。
毎日やってみよう!「指折り体操」で脳の衰えを予防
「体の左右を互い違いに動かすなどの日頃やらないような動きをすると、普段使っていない脳の領域を意識的に使うことになり、その部分の血流が活性化します」
こういった動きをすることで脳に負荷がかかり、脳の老化を予防することにもつながるという。では具体的にどういった動きをしたらいいのか。ここでは、手指を使った手軽なトレーニングを2つ紹介しよう。
1つ目は、下図を参照に左右で違う指を順番に曲げていく方法だ。2つ目は、上図のように右手でピース、左手でOKマークを作り、リズミカルに左右入れ替える。
いずれも、最初はゆっくりから始め、慣れてきたら少しずつスピードを上げてみよう。難易度が上がり、脳の活性化にもつながる。
※今回紹介する各チャレンジについては個人差があるので、解説の結果通りにならないこともあります。
甘いものを見ると“別腹”ができるってホント?
【解説】
満腹なのにデザートは食べられる、なんてことはありませんか?
「実はこれ、好物を見たときの脳の反応によるもの。満腹になっていても、脳からの指令で胃にスペースができるのです」(樋口さん・以下同)。
甘いものに限らず、食欲がわけばスペースは空くという。
しゃっくりは、止められる?
【解説】
「しゃっくりは横隔膜のけいれんによって起こる症状です。止める方法はいくつかあり、舌を30秒~1分ほど引っ張り、のどの奥を刺激する方法や、耳の穴に指を入れて迷走神経を刺激する方法、コップの水を反対側のふちから飲むことで体を逆さまにし、お腹の筋肉を収縮させる方法などがあります」
食後に運動をするとお腹が痛くなるのはなぜ?
【解説】
「諸説ありますが、有力候補は大腸にたまった“おなら”のせい。運動で大腸が揺さぶられると腸内のガスが脇腹あたりに集まってしまい、内圧が高くなりすぎます。これが差し込むような痛みを発生させると考えられます」。食後は安静に!
教えてくれた人
樋口桂(かつら)さん/解剖学者。文京学院大学保健医療技術学部教授。主な専門分野は解剖学、臨床解剖学など。テレビ番組で人体に関する解説や企画監修も手がける。著書に『カラダのふしぎ カラダのしくみ― 知ってなっとく!身近な解剖学』(東山書房)など。
取材・文/北武司 イラスト/尾代ゆうこ、藤井昌子
※女性セブン2023年4月20日号
https://josei7.com/
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