「介護認定結果に納得がいかいない!」2種類の対応方法を社会福祉士ライトさんが解説
社会福祉士・ライトさんは、「介護保険サービス」についてInstagramで発信し、2万人を超えるフォローワーに支持されている。わかりにくく複雑な介護保険の制度をスライドを使って解説する内容は「わかりやすい!」と評判だ。介護ポストセブンでもその一部を公開。突然始まる介護に備えて、介護の基礎知識を学ぶシリーズ。今回は、介護認定結果に納得がいかない!そんなときの対応方法を紹介する。
Instagram「light_kaigo」https://www.instagram.com/light_kaigo/?hl=ja
人気インスタグラマーのライトさんが「介護認定結果に納得がいかない場合の対応方法」について解説!
介護保険サービスを使うときに必要になる「介護認定調査」。要介護1かと思ったら、要支援2だった…。そんなときはどうすればいいのだろうか? 今回は「認定結果に納得いかない場合の対応方法」について、完結にスライドで解説。縦にスクロールしてお読みください。あわせてテキストによる解説も掲載しているので、復習としてお読みください。それではスタート!
介護認定結果納得いかない場合の対応方法
こんなに介護が大変なのに要支援なの? 介護サービスが十分に利用できない!
認定調査のときに頑張り過ぎちゃったかな?そんな、認定結果に納得がいかない方のために対応方法についてわかりやすく解説します。
対応方法【1】不服申し立て(審査請求)
要介護認定の結果に納得できない場合、取り消しを求める「不服申し立て(審査請求)」をおこなうことができます。
要介護認定に不当な点がないかを審査したうえで、申し立てが妥当だと判断すれば、要介護認定を取り消し、あらためて審査をやり直すことになります。
「不服申し立てには注意点もあるよ」
不服申し立ての注意点
取り消しのための調査に加えて、もう一度要介護認定の認定調査をやり直すため、かなり時間がかかることを覚悟しなくてはなりません。
「再調査の結果が出るまで数ヶ月かかることもあるよ」
【対応方法2】区分変更申請
本来は、状態の悪化や改善があったときのための手続きですが、更新前でも、見直しのための認定調査を受けることができます。
「区分変更申請はいつでもOK。1ヶ月程度で審査結果が出るよ」
区分変更申請の注意点
区分変更申請をしたからといって、思い通りの認定結果が得られるとは限りません。意見書を作成してくれた医師に介護度の見直しをしていることを伝えることと、認定調査で適切に本人の様子を調査員へ伝えてください。
「感情的にならずに冷静にね」
★認定調査のポイント
□必ず家族が立ち会う
□正直に答える
□困りごとはしっかりと伝える
□伝えることをメモしておく
情報開示請求
市町村の介護保険課で情報開示請求をすれば、認定調査票のデータや一次判定の結果、医師の意見書など、認定結果の元になった情報を閲覧することができます。
「どのような経緯で結果が出たのか確認するのも大事だね」
最後に…
時間と労力を考えると「不服申し立て」より「区分変更申請」を選択した方がベターです。
もちろん状況によりますので、適切な方法をケアマネさんとよく相談しましょう。
ライトさんからメッセージ!
「不服申し立て」なんてネーミングが大袈裟に感じてしまいますね(笑い)。認定結果に納得がいかないから、行政と徹底的に戦ってやる!
といった方以外は、区分変更申請が無難です。
区分変更申請については、ケアマネさんとよく相談してください。
ただし、申請主義となりますので希望があればいつでも申請ができます。
「区分変更申請」というと、状態が以前より悪くなったから申請するといったイメージがありますが、元気になった(状態が改善した)から申請をするという考え方もあります。
介護度が低ければ費用が安くなるサービスもあります。また、区分変更の結果、非該当(自立と認められる)になることで介護保険から卒業し、自立の人を対象としたサービスを利用できるようになります。
介護保険の利用もこんな感じで「悪くなって利用する」という考えではなく、介護予防の視点からポジティブに考えていけたらステキだな〜。
次は12月18日(日)公開予定です。
教えてくれた人
ライトさん/社会福祉士
Instagramで「ライト@介護保険のスペシャリスト」として情報を発信中。「複雑でわかりにくく、3年ごとに改正される介護保険を誰にでもわかりやすく伝えたい」という熱い思いを胸に、2021年夏頃からInstagramを開始。現在、2万人を超えるフォロワーに指示される。モットーは「世界一わかりやすく解説」すること。昼間は地域包括支援センターの社会福祉士として働きながら、夜はInstagramを更新する日々。私生活では3人の子供を育てるパパの顔も。https://www.instagram.com/light_kaigo/?hl=ja