「介護認定調査」を受けるときに大切な4つのことと裏話|社会福祉士ライトさんが解説
社会福祉士のライトさんは、「介護保険サービス」についてInstagramで発信し、2万人を超えるフォローワーをもつ。9枚のスライドと簡潔な文章だから、複雑な介護保険の制度が理解しやすいと評判を呼んでいる。介護ポストセブンでもその一部を公開。突然始まる介護に備えて、介護の基本を学んでおこう。今回は介護保険サービスを使う際に必ず必要になる「認定調査」のポイントについて解説する。
Instagram「light_kaigo」https://www.instagram.com/light_kaigo/?hl=ja
人気インスタグラマーのライトさんが「介護認定調査のポイント」を解説
介護保険サービスを使う際、必ず必要になるのが認定調査だ。どんなものなのか、何が必要なのか、「介護認定調査のポイント」について、9枚のスライドで解説。縦にスクロールしてお読みください。あわせてテキストによる解説も掲載しているので、復習としてお読みください。それではスタート!
知ってる?介護認定調査のポイント
介護保険の申請をすると、主治医の意見書と調査員による認定調査を受ける必要があります。
今回は、認定調査を受ける際のポイントをお伝えします。
だれが調査するの?
認定調査員は、市町村の職員や委託されたケアマネジャーが調査をします。
認定調査票は、全国共通のものが使われ、本人と家族から聞き取りや動作確認をします。
「だれが調査をしても同じ結果になるように細かなマニュアルがあるんだ」
何を調査するの?
身体機能・起居動作、生活機能、認知機能、精神・行動障害、社会生活への適応、特別な医療について等聞き取りの調査項目は全部で74項目あります。
「介護度の決まり方は介護の手間だよ」
必ず家族が立ち会う
本人だけでは、客観的事実を正確に伝えることは難しいです。
また、もの忘れの症状など本人の前で伝えにくいことは、場所を変えて調査員の方へ伝える等工夫をしましょう。
「家族から調査員へ正確に伝えよう」
正直に答える
調査のときに張り切ってしまって思ったより軽い介護度が出てしまったり、逆にオーバーに伝えて重い介護度がでてしまうといったケースがあります。
適切な介護度が出るように、ここ最近の様子を正確に伝えましょう。
「嘘はダメだよ」
困りごとを伝える
調査項目以外に特記事項を記載する部分があります。
特記事項が介護認定審査会で加味されますので、質問されたことだけでなく介護で困っていることもしっかりと伝えましょう。
「困っていることを具体的に伝えよう」
伝えることをメモ
普段の介護内容、自宅での様子、病気やケガについて、困っていることなどなど調査員へ伝えることをメモしておくと、適切に様子が伝えられて、調査がスムーズに進みます。
「メモすることで伝え忘れも防ぐことができるね」
介護認定調査のポイント【まとめ】
介護保険では、状態に応じた適切なサービスの量が決められています。
「サービスを利用したいのに、思ったより軽い介護度が出て利用できなかった」
「思ったより重い介護度が出て費用負担が増えた」
なんてことにならないように、認定調査では調査員の方に状態や様子を適切に伝えましょう!
「介護認定調査」チェックポイント
□必ず家族が立ち会う
□正直に答える
□困りごとを伝える
□伝えることをメモ
ライトさんからちょっとした裏話!
なかなか侮れない認定調査ですが、ここでひとつ裏話を。
ぼくら専門職が認定調査に立ち会うと、介護度が概ねわかります。
なぜかというと、調査員の方が聞き取った内容をメモして、システムに打ち込んでシュミレーションすると(一次判定の)結果がわかってしまうからです。
経験的に「要介護だな~とか、非該当だよ~」と言う方もいますが、しっかりと根拠があって
「ここの質問にこうやって答えると、このくらいの介護度が出る」なんていうテクニックもあったりします。
あまり大きな声では言えませんが…。
次は12月11日(日)公開予定です。
教えてくれた人
ライトさん/社会福祉士
Instagramで「ライト@介護保険のスペシャリスト」として情報を発信中。「複雑でわかりにくく、3年ごとに改正される介護保険を誰にでもわかりやすく伝えたい」という熱い思いを胸に、2021年夏頃からInstagramを開始。現在、2万人を超えるフォロワーに指示される。モットーは「世界一わかりやすく解説」すること。昼間は地域包括支援センターの社会福祉士として働きながら、夜はInstagramを更新する日々。私生活では3人の子供を育てるパパの顔も。https://www.instagram.com/light_kaigo/?hl=ja