失敗しないサンダルの選び方・履き方「天然皮革でベストヒールは3cm、必ず試着を」|シューフィッターが指南
“靴選びよりも難しい”といわれるサンダル選び。自分に合ったものを見つけて、蒸し暑い夏も気分爽快で出かけたい。シューフィッター・澤田かおるさんが指南する選び方の心得をチェック。失敗しない選び方の極意を学んで、「サンダル迷子」からはもう卒業しましょう!
ベストヒールは3cm
「まったくヒールのないぺたんこ靴は、かかと側に体重がかかりすぎてかかとが痛む原因になることもあります。ヒールが高すぎてもつま先に負荷がかかるので、3cm程度の高さがベストです」(シューフィッター・澤田かおるさん・以下同)。
痛みを軽減するのは5mmの余白
立ち上がったときに、つま先に余裕が残るサイズ選びを。
「サンダルは普段より1サイズ下で小さめがいいと思っている人も多いのですが、実はNG。5mmの余白を持たせたくらいがソールとのフィッティングが一番ハマるサイズで、つま先の怪我も防止します」。
肌に直接触れるからレザー素材が安心
予算は少し高くなるが、肌に直接触れるサンダルの素材は天然皮革がベター。「汗も吸収しやすく、足にやさしくフィットして滑りづらいので靴ズレ防止にもなります」。
足首を調整できる面ファスナーは強い味方
足全体をしっかりと固定してくれることで歩きやすく、疲れにくくなる。
「さらに、足の甲からつま先にかけた部分に面ファスナーがあって、甲の部分を調整できるサンダルだとなお良いです。足幅を面ファスナーなどで合わせられると、外反母趾でも足幅を調整できます」。
買うなら百貨店で試着は絶対
ネットでなんでも買える時代だが、サンダルは試し履きが命。
「同じメーカー・ブランドでも型番が変われば形は変わり、同じ形でも製造工場や素材が変わることがあります。ミリ単位がものをいうサンダル選びなので、できればシューフィッターがいる百貨店などでしっかり試着し、実際に歩いてから購入することをおすすめします」。
“履きやすい=歩きやすい”はNG
「着脱しやすいサンダルを求める人が多いのですが、“履きやすい=歩きやすい”ではありません。簡単に着脱できるものは足のホールド力が弱いものが多く、足に負担がかかりやすくなります」。
複数持ってローテーションを
履きやすいからといって、同じ靴を毎日履くのは厳禁。
「素足で履くサンダルは、普通の靴よりも汗を吸いやすく型崩れも早いです。1、2日履いたらしっかり休ませて、乾燥させるほうが長持ちします」。
おすすめサンダルはこれ!
人工皮革でありながら驚きの軽量感。重さはなんと約155g!
「超軽量で、汚れたら洗濯機で丸洗いできます。甲の幅も面ファスナーで調整がきき、かかとに入ったクッションとゆとりある足先の作りで痛み知らずです」。クロールバリエ ストラップサンダル/BATH(パイソン、オレンジマイクロドット/各1万780円)
細い足先でも滑らず履ける。太いヒールで安定感もバッチリ!
「甲の部分を広くカバーするデザインは足が前に滑りにくいので、甲が低く細い足の人でも靴擦れせずに歩けます」。water massage 甲深バックストラップサンダル/卑弥呼(ブラック、グレー/各2万3100円)
50~60代のお悩み解決におすすめ!甲部分も面ファスナーで調整できる
「足首部分と甲の部分が面ファスナーなのでホールド感があり、アーチが立体形状で快適に歩けます」。グラシア2/楽歩堂(ベージュ、カーマインレッド/各2万5300円)
靴選びが難しい甲高さんにぴったり!クロスデザインがオシャレ
「甲の上のベルトでサンダル全体の幅を緩めることができるので、甲高の足にもフィットします」。 BEAUFIT バックバンドモールドサンダル/リーガルコーポレーション(シルバー、ダークブラウン/各1万5400円)
教えてくれた人
シューフィッター 澤田かおるさん
「FHA認定」のマスターオブシューフィッテイング。百貨店の婦人靴売場で20年以上勤務。子供からシニアまでアドバイスを行う。
撮影/深澤慎平 イラスト/サトウヨーコ 取材・文/戸田梨恵
※女性セブン2022年7月21日号
https://josei7.com/
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