大人のミュージックレッスンが大人気!未経験でも大丈夫、ステージ演奏できるまでになれる
「年齢を重ねてもいきいきと輝いていたい」誰しもがそう思うことだろう。音楽に夢中になることで、新たな人生の楽しみを見つけた人たちがいる。大人になってから始めた楽器で、充実した生活を送るその様子と素晴らしさを教えてもらいました。また、今からでも始められるスクールの紹介もします。あなたも、音楽で人生を輝かせてみませんか。
老若男女が全身で音楽を感じられる「鍵盤ハーモニカ」
外資系企業で秘書をしている登坂京(のぼりざかみやこ)さん(60)が、鍵盤ハーモニカに出合ったのは2016年に「立川いったい音楽まつり」(東京・立川市)でのことだっだ。
「幼稚園や小学校の教材のイメージがあった鍵盤ハーモニカを、大人たちがとても楽しそうに演奏し、合奏しているのを見て、私も参加してみたいと思いました」(登坂さん・以下同)
小中学校ではピアノ、高校生以降はエレクトーンを習っていた登坂さんだが、これらの楽器は基本的にひとり。
「鍵盤ハーモニカと出合って、ひとりで弾くより仲間と音を重ねて音楽を作るアンサンブルの楽しさに魅かれました」
すぐに「鍵盤ハーモニカオーケストラ*ソラノオト」にチーム入りを願い出て、プロの鍵盤ハーモニカ奏者・妹尾美穂さんのセミナーに参加した後、加入することができたという。現在は30~60代の仲間と演奏を楽しみ、ライブにも出演している。
「基本的に鍵盤ハーモニカは息を吹き込み、鍵盤を押せば音が出ます。幼児でも鳴らすことができるので、楽器未経験でも楽譜が読めなくても始められます。でも、きれいな音を出すのは意外と難しい、奥が深い楽器です」
技量に応じてアンサンブルのパート分けを工夫することで、初心者もライブに参加できるのも魅力と、ほほ笑む。
「チームでの演奏は達成感も高く全身で音楽を感じられます。それに、吹くために腹式呼吸を行うことが健康増進や老化予防になり、指を使うので脳の活性化にもなるシニアにおすすめの健康楽器です」
登坂さんが参加している「ソラノオト」は、東京、名古屋、岡山、兵庫にあり、近々新チームの募集もあるそうだ。
手ぶらで通える大人のミュージックレッスン
日本全国で音楽教室を実施しているヤマハでは、1986年から大人を対象にしたミュージックレッスンを展開している。当初はバンドブームで10~20代の学生が中心だったが、1990年代以降は、シニア(団塊世代)の参加が増え続けている。
「シニア男性にはサックス、女性にはピアノが人気。入会者の約7割はまったくの初心者で、子供の頃に憧れていたバイオリンを演奏したいという60代、70代のかたもいます」(ヤマハ音楽振興会・野村幸代さん)
ギターやサックスなどの管楽器、ピアノ、バイオリン、ドラム、ボーカルなど39種類のコースレッスンがあり、体験レッスンは無料。レッスン時は楽器が借りられるので「ちょっとだけやってみたい」という人も気軽に挑戦できる。
■ヤマハ音楽振興会 yamaha-mf.or.jp/
取材・文/山下和恵 取材/廉屋友美乃
※女性セブン2022年3月24日号
https://josei7.com/
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