便秘外来の医師がすすめる「ぬか漬けとアボカドのスープ」毎朝の一杯で腸スッキリ!
現代人の野菜不足は深刻で、厚労省の目標値が1日350gであるのに対して、平均は288.2gと目標値にほど遠い状況だと専門家は話す。野菜不足は腸の動きにも影響しており、コロナ禍の運動不足なども重なって便秘の人が増えているという。
とはいえ、毎日目標値の野菜を食べるのは難しい。そこで松生(まついけ)クリニック院長の松生恒夫さんがおすすめするのが「ぬか漬けとアボカドのスープ」だ。不思議な組み合わせのスープだが、腸の働きを活性化させるのに持ってこいなのだ。
野菜&運動不足、ストレス…便秘患者が増えている
「便秘外来」を開設する松生(まついけ)クリニック院長の松生恒夫さんのもとには、腸のトラブルを抱える患者が急増している。
「ただでさえ多くのストレスを抱える現代人は腸に負担がかかりやすいうえ、長引くコロナ禍で運動不足によって腸の動きが鈍くなった人や、食物繊維が不足して便秘になる人が増えています。さらにこの時期は寒さから体が冷えやすいのですが、腸も例外ではありません。腸の温度が下がると働きが悪くなって便秘になりやすくなります。
そのうえ、腸内には体全体の免疫細胞の約7割が集まっているため、それらの細胞の働きも停滞して免疫力の低下につながり、ウイルス感染や大腸がんのリスクも上がる可能性があります。特に女性は筋肉量が少ないため冷えやすく、意識して腸を温める必要があります」(松生さん・以下同)
腸環境改善に「ぬか漬けとアボカドのスープ」がおすすめ
松生さんが腸内環境を改善するためにすすめるのは「ぬか漬けとアボカドのスープ」だ。
「腸内環境を整えるためには、善玉菌を増やしつつ老廃物を排出することが何よりも重要です。そのためには善玉菌のもととなる乳酸菌をたっぷり摂ることが先決です。ヨーグルトのような乳製品にも動物性の乳酸菌は含まれていますが、日本人の腸にはぬか漬けが含む植物性乳酸菌の方が体に合っています。アボカドの食物繊維と良質な油は腸の働きを活性化させ、老廃物の排出を促してくれます」
飲むタイミングは朝がベスト
「朝から温かいものを摂って物理的に腸を内側から温めるのには大きな効果があります。仕上げに、オリーブオイルを“ちょい足し”するのもいいでしょう。スープの保温効果と腸のぜん動運動の促進効果が期待できます」
「ぬか漬けとアボカドのスープ」の作り方
仕上げに再度オリーブオイルを垂らすと保湿効果がアップ!
作り方(2人分)
【1】ミキサーに種と皮を除いたアボカド1個(約150g)、大根・きゅうりのぬか漬け各15g、だし汁・牛乳各2/3カップ、はちみつ大さじ1、オリーブオイル小さじ1/2を入れてなめらかになるまで攪拌する。
【2】鍋に、【1】を入れて好みの温度に温め、塩・白こしょう各適量で味を調える。
★Point★
ぬか漬けはあっさりした味でカリウムと食物繊維が豊富なきゅうりと大根を使うのがおすすめ。
教えてくれた人
松生恒夫さん/松生クリニック院長
撮影/矢口和也 イラスト/勝山英幸
※女性セブン2022年2月10日号
https://josei7.com/
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