食材の鮮度を保つ冷蔵・冷凍テク3選|冷凍庫はぎっしり詰める他裏技を達人が指南!
冷蔵庫の賢い保存術で、大切な食材をムダにしたくないもの。料理のプロが実践するのは、それぞれの食材の特性をしっかりと見極め、保存して最後までおいしく使い切ること。食品ロスを解消する長持ちテクも必見。
冷蔵庫収納や食品保存に詳しい、料理研究家の島本美由紀さんに、素材のおいしさをキープするコツを教えてもらいました。今すぐ冷蔵庫の整理をしたくなっちゃう、おどろきのアイデアがいっぱい!
【目次】
冷凍でおいしさ長持ち!ぎっしり詰め込むのが鍵
島本美由紀さんは食品ロス削減アドバイザーとしても活躍し、冷蔵庫収納や食品保存の達人でもある。保存テク満載の冷蔵庫はまるで食糧庫のよう。
「冷凍でどれくらい長持ちするか、いままでいろいろ実験してきたのですが、ほとんどの野菜は生のままおいしく冷凍保存できるんです。冷凍室は効率よく冷やせるようギュウギュウに詰め込むのがポイント。上手に食材を使い切れないときは、潔く冷凍してみて! トマトやアボカドなどカラフルな野菜を凍らせておくと、ちょっと彩りが欲しいときに便利ですよ」(島本さん・以下同)
1.【冷凍室】何をどの段に置くかを決めてギュウギュウに
冷凍室を上手に使うために、素材の定位置を決めておくと便利。島本さんの冷凍庫を見せていただきました。3段を効率的に冷やして、取り出しやすい工夫がちりばめられています!
●冷凍庫【1段目】
ミックス野菜、いちご、アボカドなど色とりどりの食材をバランスよく冷凍。
●冷凍庫【2段目】
下味を付けた肉や魚、ハンバーグなどメインになる作り置きをまとめて。
●冷凍庫【3段目】
丸ごと冷凍した柿やぶどう、砂抜きして凍らせたあさり、ねぎやちくわなど。
2.【冷凍室】冷凍保存で食品の鮮度をキープ!ひと手間ですぐ使える
冷凍室にはギュウギュウに詰め込むと効率よく冷やせます。素材によって、ひと手間かければ凍ったまま調理に使えて重宝しますよ!
●薬味:刻んで小分けに
万能ねぎやしょうがは刻んで、1回分ずつラップに包んで冷凍。
●ミックス野菜:好きな野菜をブレンド
きのこやキャベツなど好きな野菜を混ぜるだけ。冷凍で1か月保存可能。
●肉:薄くして急速冷凍
豚肉はケチャップ煮、ひき肉はドライカレーなど濃いめの味に。冷凍で2か月OK。
●魚の干物:ホイルに包む
干物はニオイが漏れないようアルミホイルに包んでから保存袋に。
●魚の切り身:漬ける
鮭の切り身はみそとヨーグルトで漬けるとふっくらやわらかく。余った刺身はしょうゆとみりん1:1で漬けて。
●貝:あさりは水ごとカチコチに
あさりは砂抜き後、水を張ったまま凍らせて。
「春のおいしい時期に凍らせておくと半年持ちます」。
●果物:旬の時期に丸ごと冷凍
「柿は半解凍してヘタを取り、スプーンでくり抜いて食べると即席シャーベットに」
3.【野菜室】使いかけ野菜も長持ちさせる!
ちょこっと余った野菜も、工夫次第で鮮度が長持ち。
●アボカド:ラップで包んでエチレンガスを防止
「アボカドはエチレンガスを出すのでラップに包むと、ほかの野菜が劣化しません」
●しめじ:ペーパーで包んでポリ袋に
袋に入れたままだと水滴が付きカビなどの原因に。ペーパーで包んでからポリ袋に入れて。
●パプリカ:種とヘタを取る
水分が多い種とヘタを取り除き、切り口の水分を拭いてラップで包む。
●【野菜室はNG】もやし:冷蔵室が正解!
もやしは野菜室だと温度が高すぎて劣化が早まるので、冷蔵室で保存を。
教えてくれた人
料理研究家・ラク家事アドバイザー 島本美由紀さん
冷蔵庫収納や食品保存に詳しい。『野菜が長持ち&使い切るコツ、教えます!』(小学館)など著書多数。
撮影/北原千恵美
※女性セブン2021年3月25日号
https://josei7.com/
●野菜はまるごと冷凍できる!野菜冷凍保存術|冷凍のスペシャリストが提唱