豆腐が持つ驚きの6つのパワー|木綿と絹ごし栄養多いのはどっち?
気になる自粛太りに活躍する食材『豆腐』。豆腐は、低カロリー&高たんぱくだから、食べても太らない優良食材だという。シニア世代が気になる病気の予防やダイエット、美肌まで豆腐の持つ力を専門家に聞いた。
ダイエット&健康に…豆腐はなぜいいの?
ダイエッをはじめ、豆腐の持つパワーについて、消化器内科を専門とする医学博士の栗原毅さんに教えてもらった。
豆腐の原料となる大豆は“畑の肉”ともいわれ、人間の健康・美容をサポートする多くの栄養素が含まれている。
「特に、大豆たんぱく質は人の体に必要なアミノ酸をバランスよく含み、コレステロールを減らす作用もあります」(栗原毅さん・以下同)
また、女性ホルモンと同様の働きをする大豆イソフラボンも多く含まれ、更年期障害の改善や美肌にも効果的。
「豆腐は大豆の豊富な栄養価を引き継ぎつつ、より消化吸収率を高めた食材です。熱を加えても栄養価は変わらないので、さまざまな料理に取り入れてみてください」
豆腐が持つ驚きの6つのパワー
精進料理にも取り入れられ、昔から「長寿食」として重宝されてきた豆腐。安くて手軽なのに、その健康・美容効果は絶大!
1.美肌・体を若返らせる
つややかな肌や髪、丈夫な体にたんぱく質は欠かせない。特に豆腐のたんぱく質は植物性のため余分な皮脂が分泌されず、大豆イソフラボンの効果とともに美肌へと導く。
2.血圧を下げる
女性の高血圧は、女性ホルモンが減ったことによる自律神経の乱れが主な原因。大豆イソフラボンには女性ホルモンの代わりに血管の拡張を助け、血圧を下げる効果がある。
3.更年期障害の改善
大豆イソフラボンは女性ホルモンと構造が似ており、顔のほてりやのぼせなど、更年期特有の不調に効果的。また、イライラを防止するカルシウムも豆腐には多く含まれる。
4.肥満の改善
肥満の原因は糖質の摂りすぎ。豆腐は低糖質で腹持ちがよく、ダイエットに最適。さらに、抗酸化作用がある成分、サポニンが血流を促進し、肥満改善をサポート。
5.脂肪肝の予防・改善
40~50代女性に増えているのが、肝臓に脂肪がたまる「脂肪肝」。豆腐の成分であるレシチンは、内臓脂肪の蓄積を抑えて肝細胞を活性化させ、脂肪肝の予防・改善に役立つ。
6.骨粗しょう症予防
大豆のカルシウムは、乳製品と同じくらい吸収率が高い。さらに、大豆イソフラボンが骨を破壊する細胞の暴走を抑え、カルシウムが骨に定着するのを助けてくれる。
木綿豆腐と絹ごし豆腐 栄養価高いのはどっち?
木綿豆腐は、かための食感が特徴。穴の空いた型箱に木綿の布を敷き、にがりで固めた豆乳をくずして流し入れ、重しをして固めたもの。水分を絞り出して凝縮しているため、絹ごし豆腐よりも栄養価が多く残る。
絹ごし豆腐は、水分量が多く、ツルンとした食感が特徴。穴のない型箱に濃いめの豆乳とにがりを直接流し込み、水をきらずにそのまま固めたもので、圧力をかけないためやわらかく、絹のようになめらかに仕上がる。
教えてくれた人
栗原クリニック 東京・日本橋院長 栗原毅さん/ 医学博士。消化器内科を専門とし、生活習慣病の予防と治療に注力。監修に『ラクうま! 健康! 大豆缶レシピ』(河出書房新社)など。
撮影/市原慶子 イラスト/きくちりえ(Softdesign LLP)
※女性セブン2020年6月25日号
https://josei7.com/
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