2026年には5人に1人が認知症 深刻な日本の未来予想
昨年6月の発売以来38万部を超えるベストセラーとなった『未来の年表 人口減少日本でこれから起きること』(講談社)の著者で、産経新聞論説委員の河合雅司さんは、少子高齢化は“静かなる有事”と説く。
高齢化で生じる身近な問題
「人口が減って高齢化が進むのは、予測ではなく必至の未来。年金が足りなくなる、介護施設に入れない、というのはイメージしやすいのですが、もっと身近なところにも問題が生じてきます」(河合さん)
例えば現在、通勤ラッシュ時に電車に乗っている人のほとんどは、スムーズに乗り降りができる人たちで、加齢に伴い動作がゆっくりになった高齢者や、障害を持った人、車いすに乗った人など、駅員の介助が必要な人は、ほんの一握りしか乗っていない。
だが、高齢者が全体の半数という時代になれば、外出するのに介助が必要な人、元気に見えてもスムーズに動けない人、乗り降りに時間がかかる人なども増え、電車やバスなどは運行ダイヤのズレが当たり前になるだろう。
また、買物をするにも商品説明の理解に時間がかかる人やレジでもたつく人が増える。店員側も高齢化するなど、さまざまな場面でゆとりと余裕が必要になる、というのだ。
下の年表は、これから起こりうる問題を河合さんがまとめたものだが、これに自分や家族の年齢を書き入れ、合わせて見ていくと、自分にも起こりうる問題としてリアルに感じられてくる。
日本の未来年表
【日本の未来はきっとこうなる…】
2020年 ドローン宅配、自動運転車の実用化(政府目標)
2022年 ひとり暮らし社会が本格化
2026年 5人に1人が認知症
2027年 リニア中央新幹線開業
2030年 東京郊外のゴーストタウンが増える
2035年 介護職員68万人など深刻な人手不足
2040年 自治体の半数が消滅危機
2042年 高齢者数がピーク
2050年 女性の平均寿命が90才超え
2050年 14才以下人口が1千万人を割る
※女性セブン2018年2月1日号
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