音楽の力で認知症予防!注目の「若返りリトミック」教室に行ってみた
続いては『旅愁』。気分がのってきたせいか、気持ちよさそうに歌う参加者に、濱田さんはユーモアあふれる褒め言葉をかける。
濱田「みなさん、すごく上手ですね。少年少女合唱団みたい。“元”少年少女よね?」
笑いを絶やすことなく、歌いながら運動するコーナーへ。手をぶらぶらさせたり、肩を上げ下げしたりする運動の最中も、松島さんは伴奏で体の動きをリードする。
濱田「次は手を肩にのせて、ひじを動かす運動です。私、この運動に名前をつけたのよ。ひじでマルを描くから…?」
参加者「ひじマル?」
濱田「そう! もうわかっちゃった(笑い)」
参加者は爆笑。一方的に教えるのではなく、参加者とコミュニケーションを取り、大声で笑うことも心身の活性化につながる。開始から約15分、体はすでにだいぶ温まり、上着を脱ぐ人も増えてきた。
意識して体を動かすことが頭の若返りに
『紅葉』では輪唱に挑戦。照れや遠慮を忘れて、自信をもって歌っているせいか、思いがけないほど美しいハーモニーが生まれ、松島さんも思わず「すごい!」と感心しきり。
濱田「これだけ歌えたらNHKホール行きたいねえ。年末の紅白に出なくちゃ(笑い)。はい、じゃあこの曲で指と顔を動かしてみましょう。脳神経の60%が顔と手につながっているんですって」
『紅葉』を歌いながら、指をグー、チョキ、パー、チョキ、グーの順に動かし、最後に手をポンと打つことを繰り返す。
濱田「チョキって普段やらないから難しいでしょう? そうやって考えながらやるからいいのよ」
松島「みんな、(真剣すぎて)顔が怖いよー! 間違えたっていいんだから」
濱田「そうよ、間違えちゃったら笑ってごまかす!」
一同、爆笑!
ただ歌って体を動かすだけでは、幼児向けのお遊戯になってしまう。このように、動きや目的をしっかりと説明し、理解してもらうことも、頭の若返りにつながっているのだ。