「性欲強い・弱い」「髪フサとハゲ」 長生きするのはどっち?
長生きとは一見関係なさそうだが、実はひょんなことが人間の寿命にかかわっていることも…。まずは、「性欲が強い人と弱い人ではどちらが長生きか」について。
性的興奮が少ない人は死亡率が高い!?
918人の男性を対象に1997年に行われた英国の調査では、「1か月に1度も性的興奮がないグループ」の10年後の死亡率は「1週間に2回以上の性的興奮があるグループ」の約2倍だった。これについて、婦人科医師の松村圭子さんはこう語る。
「“性欲が強い人は男性ホルモンが多い”と置き換えるなら、そう考えられます。
一方、男性ホルモンが多い人は、メタボ、糖尿病などのリスクが少なくなるというデータもある。また、同じく英国の調査で、週に1、2回性交する男性は、月に1回未満の人にくらべて、心筋梗塞や脳卒中になりにくいことがわかっています」
男子校出身者は、共学出身と比べて65才以下で死亡する可能性が高い!?
つづいては、「男子校出身者は共学出身者と比較し早死にする可能性が高い」との説について。
人は生きていくうえで、他人との会話や接触が大切とされるが、男性は女性にくらべてコミュニケーション能力が低いとされる。そして、そんな男性の集団の中で暮らした男子校出身者の寿命にも違いが出た。
2010年のハーバード大学などの研究によると、男子校出身者は共学出身者とくらべて、65才以下で死亡する可能性が高いという結果が出た。
男子校出身者は女性と出会う機会が少ないため、未婚率が高く、結婚という“人とのつながり”が少なくなりがちだ。また、女性をめぐって争う機会が増え、そのストレスが後々の健康に悪影響を与えるとみられている。ちなみに女性は女子校か共学かで寿命の差はみられないそう。
毎日歩くのが長生きの秘訣
最後に、科学的に裏付けられた、寿命についての新常識をご紹介。まずは、「デブと運動しないヤセではどちらが長生きか?」について。
英国のケンブリッジ大学により2015年に発表された研究では、33万4161人の男女のデータを分析。1日20分のウオーキングに相当する中強度の運動を続けている人は、運動不足の人にくらべて死亡リスクが16~30%低下したという。しかも、運動不足解消での死亡リスクは7.4%低下するが、肥満を解消した場合は3.7%しか下がらないと、研究チームは推定している。
在宅医療の施設を運営する長尾和宏さんは、こう解説する。
「動く物と書いて“動物”。人間も動物ですから、運動しないとそれがストレスになるのです。糖尿病、高脂血症、認知症、うつ病など、歩くだけで改善するものはたくさんあります。歩く目安は年齢や体調で違いますが、1日5、6000歩でもいい。毎日歩く、これが長生きの秘訣です」(長尾さん)
髪の薄い男性は、長生き!
さらに、髪フサフサとハゲ頭ではどちらが長生きか?
抜け毛の原因は男性ホルモンの一種であるジヒドロテストステロン。つまり、薄毛の人は、男性ホルモンが多いということだと婦人科医師の松村圭子さんは言う。男性ホルモンが強い人は、メタボ、糖尿病などのリスクが少ないことがわかっている。
したがって、髪の薄い人は、長生き!
巷では“薄毛はHで絶倫”なんていったりするけれど、あながち間違っていないのかも。
※女性セブン2016年10月6日号