2028年「ねんりんピック」東京開催へ本格始動 都が準備運営委員会を設立、初会合を開催
東京都は、2028年に都内で開催される「第39回全国健康福祉祭東京大会(愛称:ねんりんピックChōju東京2028)」に向け、「ねんりんピックChōju東京2028大会準備運営委員会」を立ち上げた。7月8日、東京都庁にて第1回となる会合が開催され、大会の成功と高齢者がいきいき活躍できるアクティブなChōju社会の実現に向けた本格的な準備作業がスタートした。
開催地として「初」の東京大会、東京ならではの大会の特徴が明らかに
全国健康福祉祭(ねんりんピック)は、「ふれあいと活力ある長寿社会の形成」に寄与するため、高齢者を中心とする国民の健康保持・増進、社会参加、生きがいの高揚を図る健康福祉の祭典だ。厚生省(現・厚生労働省)の創立50周年記念事業として1988年に始まり、毎年各都道府県が持ち回りで開催しているが、東京都で開催されるのは今回が初となる。
2028年11月3日(金)から6日(月)までの4日間にわたり開催される東京大会では、「咲かせよう 未来へ続く 江戸の華」をテーマに掲げる。全国から集まる選手や観客を含め、会期中の延べ参加予定人数は約70万人にのぼる大規模なイベントとなる見込みだ。
大会準備運営委員会では、次の4つの「大会の特徴(テーマ)」が紹介された。
【THEME 01 長寿】長寿社会の「未来像」を東京から示す
3人に1人が65歳以上の「超超高齢社会」を見据え、元気に活躍する高齢者の姿を発信。アクティブシニアを招いたシンポジウムやWebサイト等での発信、区市町村や企業等と連携した普及啓発を行う。
【THEME 02 多世代交流】スポーツや文化を通じ「世代をつなぐ」
若い世代も楽しんで参加・交流する場を作り、世代を超えて高齢社会を考えるきっかけを創出。子供・若者が選手案内や会場の盛り上げ、リポーター等として参画するほか、多世代参加型イベントを様々な場面で実施する。
【THEME 03 先端技術】先端技術で高齢者のQOLを向上
参加者が先端技術を「見る」だけでなく、日常生活の中で「使う」機会を提供。ウェアラブル端末やフィジカルAI、スポーツテックなどの先端技術を体感できる機会を提供するほか、大会を契機としたeスポーツの普及を図る。
【THEME 04 魅力発信】東京が持つ多彩な魅力をPR
江戸から続く東京の文化・芸術・食の豊かさ等とともに、東京の地域特性をPR。交流大会開催自治体の魅力発信や、東京産食材・伝統工芸品のPR、江戸・東京文化の体験機会の提供などを行う。
都内38自治体、36種目で展開される多彩なプログラム
本大会の大きな特徴は、東京都独自の強みを活かした広範な自治体連携と、バラエティ豊かな実施種目にある。11月3日の総合開会式は「京王アリーナTOKYO」、11月6日の総合閉会式は「東京国際フォーラム」を会場として執り行われる。
競技プログラムは、既定の10種目からなる「スポーツ交流大会」、誰もが親しみやすい種目を中心とした「ふれあいスポーツ交流大会」、将棋や囲碁などの「文化交流大会」の3つの柱で構成され、計36種目が都内38自治体に分かれて分散開催される。
具体的には、卓球(墨田区)、テニス(江東区)、ゲートボール(大田区)といった馴染み深いスポーツから、東京大会で初めて開催されることとなる「ローラースケート(江戸川区)」や「ユニカール(町田市)」、さらに「eスポーツ(西東京市)」や「サーフィン(新島村)」まで、従来の枠にとらわれない先進的かつ多様な種目が網羅されている。また、高齢者が創作した作品を紹介する美術展や、音楽文化祭といった福祉・生きがい関連イベントも同時に開催される予定だ。
関係団体が結集した「大会準備運営委員会」の体制
大会の円滑な準備・運営に向け、今回立ち上げられた「大会準備運営委員会」は、東京都をはじめ、区市町村、スポーツ・競技関係団体、高齢・福祉関係団体、公益財団法人東京都スポーツ文化事業団、その他の関係団体によって構成されている。また、オブザーバーとして厚生労働省、スポーツ庁、一般財団法人長寿社会開発センターが参画し、事務局を東京都が務める盤石の布陣だ。
実務面においては、近年の国際大会のノウハウを結集・継承するため、東京都スポーツ文化事業団内に設置される「スポーツコミッションTOKYO」が宿泊輸送や開閉会式などの運営実務を主管していく。
小池百合子都知事「誰もがいきいきと暮らせる社会へ」
初会合の冒頭、大会準備運営委員会の会長を務める小池百合子東京都知事は、人生100年時代における大会の意義を強く訴えた。
小池都知事は「人生100年時代に誰もが健康でいきいきと暮らせる社会を築くことがとても重要。高齢者のみならず、子供や若者の参加も促す。それによって、人が輝き、活力あふれる都市の実現につなげていきたい」とし、高齢者がいきいきと活躍できるアクティブな長寿社会「Chōju東京」の実現に向けた意気込みを語った。
会議終了後は、AIを活用した健康管理アプリやスマートモビリティなどの、高齢者のQOL向上に繋がる先端技術を紹介する会場へ移動、小池都知事や東京都スポーツ協会会長の小谷実可子さんらが実際に体験した。
今後、同委員会は基本計画や実施計画の策定を本格化させ、2028年の開催に向けて東京全体の大会気運醸成を図っていくこととなる。東京2020大会をはじめとする数々のレガシーを未来へつなぎ、世界に誇る成熟都市・長寿社会のあり方を東京から発信できるか、今後の動向に期待が高まる。
写真提供/東京都 取材・文/介護ポストセブン編集部
