【防災家電の備え方】「停電時に暖を取る方法・選び方」を達人が解説|シニア世代は必読!
2011年3月11日の東日本大震災から今年で15年目。改めて防災の備えを確認しておきたい。停電時は電力を必要とする様々な家電が使えなくなるため、とくにシニア世代や介護中のご家庭は注意したい。災害に備え、冷え込む朝晩に暖を取るために準備しておきたいアイテムを、家電ライターの田中真紀子さんに解説いただいた。
教えてくれた人
田中真紀子さん / 家電ライター
家電ライター/家電を生活者目線で分析し、雑誌やウェブで紹介する家電のスペシャリスト。特に白物家電・美容家電に詳しい。自宅には最新家電を中心に200以上を所有し、年間300以上の記事執筆・監修に携わる。テレビ・ラジオにも多数出演。公式HP https://makiko-beautifullife.com/
停電時、家電を使うための備え
「停電になってしまうと、エアコンや暖房機器、冷蔵庫など家電はすべて使えなくなってしまいます。介護中のご家庭の場合、見守り機器などのアイテムのほか、医療機器に電力を使うケースもあるため、どのくらいの電力が必要なのか確認しておく必要があります」(田中さん・以下同)
東日本大震災が起きたのは3月。まだまだ朝晩冷えるため、最低限の暖を取るための電力の備えを考えておきたい。また、シニア世代や介護が必要な人にとって体が冷えて起こる低体温症も心配だ。
「そもそも電気を使わない暖房を備えておく方法がありますね。石油ストーブやカセットボンベ式のストーブなどが考えられますが、灯油を長期間備蓄するのは難しいため、カセットボンベ式のほうが手軽かもしれません。
また、電気ストーブなどの家電を使いたい場合には、電力供給源として『ポータブル電源』を検討するとよいでしょう」
ポータブル電源はどれくらいの容量が必要?
ポータブル電源は、本体を充電しておけば家電の電源コードをつないで給電できる大容量バッテリーのこと。アウトドアでの活用や、最近では防災への備えとしても注目されている。太陽光で給電できるソーラーパネルをセットで購入しておくと、電力を補うこともできる。
ポータブル電源を用意するなら、どれくらいの容量があるといいだろうか。
「ポータブル電源は一般的に、容量が大きくなるほど重く、価格も高くなります。季節や使う家電によって異なりますが、1日停電した場合の最低限の電力使用は1000Wh前後あると安心です。スマホを数台充電したり、LED照明をつけたり、小型炊飯器や電気ケトルを1回使う程度なら賄えます。
ただし冬場など寒い時期で電気毛布を昼夜使うといった場合には、倍くらい必要となり、2人で使うなら2000Wh程度の容量があると現実的でしょう。
なお、医療機器をお使いの場合、停電は命に関わる可能性もあるため、使用機器に対応した専用電源の準備やメーカーへの確認を行うことが重要です。
また、ポータブル電源は、容量が大きいと本体もかなり重くなるため、高齢者の場合は使いやすい場所に置いておく、いざという時に使えるように充電を済ませておくなど、準備しておく必要があります」
消費電力の少ない家電を選ぶ
停電時に暖房機器を稼働させたい場合、ポータブル電源もそれなりの容量が必要となり、10万円近くするものも。
「ポータブル電源の価格を抑えるなら、使用する家電のほうを消費電力が少ないものを選んでおくという考え方もあります。最近の電気ストーブもかなり省エネ化が進んでいて、消費電力を切り替えて使えるものも登場しています」
モバイルバッテリーで稼働する家電もある
停電時の備えとしてモバイルバッテリーも考えられる。モバイルバッテリーはスマートフォンの充電などで活躍するが、消費電力が少ないUSB給電式の電気毛布にも重宝する。
「USB電源タイプの電気毛布の場合、消費電力は15W前後。一般的なAC電源タイプだと40W前後の電力が必要になるため、消費電力がグッとおさえられます。ただし、消費電力が少ない分、それほど温かくならないなどのデメリットもあります。使用するモバイルバッテリーの容量によっては長時間使えないことも。
電気毛布でもう一つ注意したいのが、洗濯方法。最近の電気毛布は洗濯機で洗えるものが増えていますが、製品によっては洗濯不可、あるいは縦型洗濯機のみ可、というものもあるようです。コントローラー一体型はほぼ水洗いできませんし、洗濯時に水を吸って洗濯槽内に偏りがでるため、ドラム式は不可というものもありますので、洗濯方法についても確認しておくと安心です」
上記をふまえ、停電時に備えておきたいポータブル電源や省エネタイプの暖房アイテムを教えていただいた。
