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暮らし

《終末期の生き方・死に方》元気なうちに家族で話し合っておきたい4つのこと 余命は告げてほしいか、延命治療を望むか

どのように終末期を過ごすか。どれほどの人が家族と決めているだろうか。本人の意向に沿わない結果となり、お互いに後悔することがないようにきちんと親族で話し合っておく必要がある。そこで、節約アドバイザー・ファイナンシャルプランナーの丸山晴美さんに、終末期医療の希望について、事前に整理しておくべきことを教えてもらった。

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教えてくれた人

丸山晴美さん/節約アドバイザー。ファイナンシャルプランナー

22歳で節約に目覚め、1年間で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられ、その後コンビニの店長などを経て、2001年に節約アドバイザーとして独立。ファイナンシャルプランナー(AFP)、消費生活アドバイザー、宅地建物主任士(登録)、認定心理士などの様々な資格を持ち、ライフプランを見据えたお金の管理運用のアドバイスなどをテレビやラジオ、雑誌、講演などで行っている

終末期医療の選択

 病気が進行し積極的な治療では回復が見込めず、余命が数週間~半年程度と予測される時期とされたとき、延命治療よりも生活の質(QOL)の維持・向上を重視し、身体的、精神的な苦痛を和らげる緩和ケアなどを行う選択があります。そうして、自宅や介護施設、ホスピスへの入居などを行うような状態(ターミナルケア)を終末期といいます。

終末期は徐々に意思疎通ができなくなることが多いため、終末期医療の希望についてすりあわせがないまま病状が進行してしまうことで、さまざまなケアが遅れることで、結果的にどのようなケアを本人が望んでいたのかがわからず親族の後悔につながってしまう可能性があります。

 また急性期の延命治療は、意思疎通が難しく本人の尊厳に関わる部分のため、事前に親族や身内で話し合っておき、本人の意向を汲める選択肢を選べるようにするといいでしょう。

整理しておきたい「告知」「急性期の延命治療」「終末期医療」「臓器提供・献体」の希望

 終末期医療の希望として、主に整理しておきたいのが「告知」「急性期の延命治療」「終末期ケ医療」「臓器提供・献体」の4つです。告知は、余命がわかるような病気だった場合に、病名や余命を知りたいかどうかといった希望に関することで、延命治療は文字通り、延命治療を受けたいかどうかといった希望に関すること。「ターミナルケア」は終末期にどのような医療や看護、介護を受けたいのかといった生活の質の向上と苦痛緩和に関することで、臓器提供・献体は、死後に臓器提供や献体を希望するかどうかに関することです。

 これらはいずれも、本人が自分らしい最期を迎えるために大切なことのため、それぞれ考えておくことが大切です。

告知に関する希望

 病名を告げられるとそれに引っ張られて気持ちが落ち込んでしまうから知りたくないという人もいれば、病名も余命もすべて知りたいという人もいます。また、何か月以内の余命、とわかっていれば、生前整理をしたいから教えてほしい、というケースもあります。

 告知に関しては、大きく以下4つのうち、どれを希望するかを整理しておくといいでしょう。

・病状や余命は教えないでほしい
・病名だけ教えてほしい
・病名も余命も全て告知してほしい
・余命が一定期間内と診断された場合に、病名・余命とも教えてほしい

 あわせて、病名や余命を伝えたい人、あるいは伝えてほしくない人も整理しておくのがおすすめです。それによって、会っておきたい人に会うことができたり、どうしても余命などを知られたくない人には伏せておいたりすることができます。

急性期の延命治療に関する希望

 急性期の延命治療はさまざまなものがあるため、内容によって希望の有無を整理しておくといいでしょう。急性期医療は回復の見込みがあり、積極的な救命を目的とし、主に3つの方法があります。

【急性期(救命処置)】

・心臓マッサージなどの心肺蘇生法
・延命のための人工呼吸器
・鼻チューブによる人工栄養・輸液補給

 終末期(延命)は、回復の見込みがない場合は延命治療となり、延命を希望することも、しないことも選んだ本人の希望が尊重され、主に6つの選択肢があります。

・心臓マッサージなどの心肺蘇生法
・延命のための人工呼吸器
・抗生物質の使用
・胃ろうによる栄養補給
・鼻チューブによる栄養補給
・点滴による水分補給

 その他希望があれば事前にエンディングノートに記載もしくは、身内に伝えておきましょう。

 家族目線だと、延命治療をしてでも生きていてほしいと思ってしまうことも多くありますが、余命いくばくもないときに、何度も蘇生をしてまで生きながらえたいと本人が思っているとは限りません。

 昔は「延命治療をしないのはひどい」という風潮もありましたが、最近では、過度な延命治療は虐待という考え方もあります。デリケートな話題だからこそ後悔がないように、本人がどのように最期を迎えたいのか、具体的に話しておくことが大切です。本人が「延命治療の判断は家族に任せたい」と言っている場合も、事前に家族で話し合っておきましょう。

延命治療の希望の意思表示は尊厳死宣言書という方法も

 延命治療の希望の意思表示にあたっては、尊厳死宣言書(リビングウィル)を作成するという方法もあります。

 尊厳死宣言書とは、治る見込みがなく、死期が迫っている場合に、死期を延ばすためだけの延命治療を拒否し、人間としての尊厳を保ったまま死を迎えることを望む旨などが記載された文書のことです。尊厳死宣言書を事前に作成し、保管場所を家族に伝えておくという形でも終末期医療の希望を示すことができます。

臓器提供・献体に関する希望

 臓器提供・献体に関しては、主に以下5項目で該当するものがあるかどうかを整理しておくといいでしょう。

・臓器提供意思カードを持っている(該当する場合はカードの保管場所も併せて整理)
・角膜提供のためにアイバンクに登録している(該当する場合は登録証の保管場所も併せて整理)
・臓器提供は家族の判断に委ねる
・献体登録をしている(該当する場合は登録団体名と連絡先も併せて整理)
・臓器提供、献体どれも希望しない

 臓器提供は第2の人生という考え方もありますが、臓器提供も献体もしたくない、という人もいます。こうしたことまでしっかり整理しておくことが、いざというときの家族内でのトラブルの予防にもつながります。

終末期医療は本人と本人の一番そばにいる人の意向を尊重

 終末期医療でまず尊重するべきは本人の意思ですが、同時に、介護をしている人の意向もできるだけ尊重することも大切です。介護の負担は介護をしている人にしかわからないため、延命することで介護人の肉体的・精神的な負担が増えることもあるためです。

 本人や介護人を含めてきちんと終末期医療の希望を話し合っておき、介護の負担などを負っていない人は、あくまでも本人たちの意向を尊重するように見守り、サポートするのが望ましいでしょう。

取材・文/新藤まつり

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