1年で15kg痩せて健康を取り戻した医師が実践した“たったひとつのこと”「運動8割、食事2割」「ハードな運動よりも、毎日5分のずぼらな運動」
しかし!
それが、50kgも挙げられなくなっていた……。
筋力が半分以下になっていることに、ショックを受けました。
激しい運動をしようとしても、息が上がってしまいます。
散歩をしているだけで疲れてしまう。
自分の体力の衰えに、本当に落ち込んだものでした……。
でも、ある時気づいたのです。
100kgのバーベルは挙げられないけれど、20kgのバーベルなら5回以上は楽々と挙げられることに。
たとえば、100kgのバーベルを思いっきり頑張って1回挙げるとそのエネルギー量は“100キロ”になります。
だから、20kgのバーベルを10回挙げればエネルギー量は“200キロ”になるとも言えます。
悔しいけれど100kgが挙げられなくなっている以上、当時の自分は20kgを積み重ねてエネルギー量を増やし、体を鍛え直すほかないと気づいたのでした。
しかも、20kgのバーベルでゆっくりとした運動を続けていると、不思議なほど調子がいい。
汗をかくほど激しくもなく、息切れもしない。むしろ気持ちいい。
それなのに、体重はスルスルと落ちていきました。
およそ1年程度で、体重は15kg落ちて元に戻り、脂肪肝も改善されました。
悪玉コレステロール値も正常範囲に。健康診断の数値が、見違えるようによくなったのです。
食事も多少は気を付けました。しかし、相変わらず病院の食堂で昼食を食べ、妻が作った夕食を食べていました。
変えたのは、ただひとつ。
軽い運動を習慣にしたこと。
それだけでした。
「運動8割、食事2割」
「週1回30分のハードな運動よりも、毎日5分のずぼらな運動」
このふたつは、私が数多くの患者さんたちの実体験を見聞きし、私自身の体を実験台にしてきたからこそ言える、実感のこもったメッセージなのです。
教えてくれた人
医師・医学博士・高橋亮さん
1979年千葉県生まれ。北里大学大学院修了。東京大学医科学研究所に所属した後、医療法人理事長。オーストリアのウィーン大学留学中に最先端の心臓移植に接したことで、血管に興味を持つ。以来、血管のエキスパートとして、内科と外科、基礎研究と臨床という「二刀流 × 二刀流」の実績を持つ。がんの転移を抑制する新たな治療の可能性を世界で初めて示し、日本炎症・再生医学会賞、北里大学黒川賞を受賞。米国で開催された数万人が集まる国際学会ではアジア代表のひとりとして特別講演を行う。がん転移の研究過程で、血管と血管壁の潜在的な力を見出し、がん・血管・免疫細胞からなる「神の見えざる手」理論を提唱した。海外の病院での経験や研究成果をベースに、格闘技有段者としての「自重トレーニング理論」や、藍の服用といった自身の肉体で試した「実践的栄養学」なども融合させ、本書の健康ノウハウを開発。新しい健康的な生き方として「血管道」を世に広めている。北里大学医学部非常勤講師。外科指導医、内科認定医、麻酔科標榜医、移植認定医、内視鏡専門医など専門医資格多数。Dell統括産業医も務めた。
