医療と介護の両面から終末期のケアを提供 京都市右京区にホスピス型住宅「ReHOPE 京都太秦」が開設
心身の苦痛を緩和する看護・介護の機能を兼ね備えたホスピス型住宅が増加している。重度の病や障がいと生きる人に安心なケアと希望のある暮らしを提供する老人ホームを紹介する。
人生の最後を自由度高く設計できるホスピス型住宅
人生の最期を穏やかに、自分らしく過ごすために住みかえを考えている人も少なくない。健康状態や暮らしの自由度など一人ひとりのニーズに応じて、老後の住まいはさまざまだ。
身体的&精神的な苦痛を和らげるケアを受けながら暮らせるホスピス型住宅もその1つ。
シーユーシー・ホスピスは、がん末期や神経難病の人のためのホスピス型住宅「ReHOPE(リホープ)」を全国40カ所で展開(2024年12月時点)。
「ご自宅以上の安心感と、病院以上の自由度の高さを叶えられる場所」をコンセプトに、がん末期や筋萎縮性側索硬化症(ALS)、パーキンソン病、多系統萎縮症などの難病や障がいを抱える人々をサポートしている。
ホスピス型住宅「ReHOPE 京都太秦(うずまさ)」が京都市右京区に誕生
京都府京都市で同社2つ目の施設となる「ReHOPE 京都太秦」は、2024年11月20日に京都市右京区に開設。住宅型有料老人ホームに訪問看護・介護事業所を併設し、24時間365日入居者に合わせた専門的なケアを提供している。
京福電鉄北野線の撮影所前駅から徒歩8分、JR山陰本線の太秦駅から徒歩12分とアクセスは抜群。
面会時間の制限はなく、24時間いつでも、誰でも、面会が可能。犬や猫などの大切なペットも居室内に連れて入ることができ、家族の宿泊もできる(要事前相談)。
緩和ケア、人工呼吸器管理の他、経鼻経管栄養や胃ろう・腸ろうにも対応。入浴、排泄、着替えなどの介助や、作業療法士による身体機能維持を目的としたマッサージや訓練、リハビリを兼ねたレクリエーションも行っている。
12.0~12.6平方メートルの居室は全て完全個室。ナースコールやエアコン、ウォシュレット付きトイレ付き。浴室は、寝た姿勢・座った姿勢で入浴できる機械浴槽や個浴を完備。
食事は常食、ソフト食、ゼリー食、ミキサー食など入居者の嚥下状態に合った形態を提供。共有の冷蔵庫もあり、差し入れを持ち込めるのも魅力だ。
がんや難病の知識と緩和ケアに関する専門技術を持った訪問看護師や訪問介護士が24時間365日体制で見守り、医療機関とも提携、看取りにも対応している。
「身寄りのない人が退院後の行き場に困るケースがある」「看取りのできる施設が限られている」といった声が上がる中、急性期病院を退院した人の生活を支えるホスピス型住宅は今後さらに増え続けるだろう。
治療が難しい病気は誰にでもなる可能性がある。だからこそ、病気にともなう苦痛を和らげ、終末期を自分らしく過ごしたい人には注目の施設だと言える。
【データ】
『ReHOPE 京都太秦』
https://cuc-hospice.com/rehope/hospice/1566
開設日:2024年11月
施設タイプ:住宅型有料老人ホーム
住所:京都府京都市右京区太秦蜂岡町13番地
料金:入居金/0円、居住費/111,000円
※食費、医療保険・介護保険の自己負担、寝具レンタル費用、薬剤費、洗濯代行費用、おやつ代、嗜好品などは別途。
※シーユーシー・ホスピスの発表したプレスリリース(2024年11月13日)を元に記事を作成
写真/シーユーシー・ホスピス提供 構成・文/松藤浩一
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