猫が母になつきません 第420話「はきそうじする」
実家で引越しの準備をしているときに昔ながらの植物製のほうきが2本でてきました。2本とも新品だったので捨てるのはしのびなく、使うかなぁと思いつつ今の家まで持ってきました。いったいいつごろのものだろう? 母がこんなほうきを使っているのは一度も見たことがない。大雑把な母は掃除機派、それで四角い部屋を丸く掃除する人でした。だから残っていたのか。
その後引越し先で何気なく使い始めたほうき。家が小さくなったので毎朝すべての部屋を奥からささーっと掃いていく。家の隅々のほこりまで取れるし、静かなので朝ごはんを食べたあとにまた寝ているさびの邪魔もしない。掃いていくとだんだんゴミが集まっていくのが見えるのもなんか楽しい。毎日掃除していてもこんなに?と思うくらい、ちりは積もっているものです。
ラグを敷いている部分はちょっと硬めのほうきで掃くと髪の毛やさびの毛も掃き出すことができます。さびはラグの上にいることが多いので掃くとほわほわ小さな毛玉が。掃除機だとなかなか取れないし、粘着テープだときりがなかったけど、そうかほうきが正解だったかと。
そして最後にラスボス掃除機登場(ハンディだけど)。集めたちいさなちりまで残さず回収するにはちりとりより掃除機。完璧主義なので。最後に電気の力(笑い)。
昔ながらの植物のほうきは見た目も味があって実用的、おすすめです。
作者プロフィール
nurarin(ぬらりん)/東京でデザイナーとして働いたのち、母と暮らすため地元に帰る。ゴミ屋敷を片付け、野良の母猫に託された猫二匹(わび♀、さび♀)も一緒に暮らしていたが、帰って12年目に母が亡くなる。猫も今はさびだけ。実家を売却後60年近く前に建てられた海が見える平屋に引越し、草ボーボーの庭を楽園に変えようと奮闘中(←賃貸なので制限あり)。