介護福祉士国家試験で検討中の「パート合格」で柔軟性拡大 具体的基準が明らかに
介護福祉士国家試験において、試験を複数科目に分割していくつかの科目のパートごとに合格を目指す「パート合格」制度が具体化された。これにより、試験を分割して合格できるようになり、受験者にとって柔軟な選択肢が広がる。
「パート合格」の詳細決定 有効期限は2年
今年5月に検討が開始され、今回の厚労省の部会では「合格したパートの有効期限は2年」と定められた。
科目を3パートに分けることが議論されてきた経緯があり、「1年に1パートずつ合格すれば3年後に介護福祉士資格が取れる」ことになるわけだ。
厚労省は、この制度を2025年度の導入することを目指しており、介護業界における人材不足解消を狙っている。
パート合格制度に関する基準も精査されており、最終的な合格ラインや評価基準についても議論が進行中だ。特に、どの範囲で合格とするか、複数回に分けた試験のどの部分を重点的に評価するかが今後の焦点となっている。これにより、多様な背景を持つ受験者が資格取得に挑戦しやすくなることが期待される。
人材確保の切り札となるか 制度の効果に注目
今回の「パート合格」制度導入が、介護現場における人材確保の切り札となるかが注目されている。柔軟な受験方式は、これまで介護福祉士資格取得にハードルの高さを感じていた人々にとって、大きな助けとなる可能性がある。今後の議論と制度設計、運用により、介護業界がどのように変わるのか注目される。
構成・文/介護ポストセブン編集部