兄がボケました~若年性認知症の家族との暮らし【第230回 入所に立ちはだかる排泄問題】
一緒に暮らす若年性認知症の兄が所・時間に関係なく大も小も排泄してしまうようになり、サポートに限界を感じた妹のツガエマナミコさんは特別養護老人ホーム(以下、特養)に入所の申し込みをしました。同じ施設にあるショートステイでのお試しを経て、「受け入れ方向」との連絡があったのですが、結局、「入所はできない」という回答がきました。まさかのの展開にマナミコさんは、驚愕、落胆!いったいなぜ、そのようなことになってしまったのでしょうか…。
* * *
「排泄コントロールは必須です!」と言われました
いかにも入所OKの口ぶりでしたのに、あっさり手の平を返されて、すっかり人間不信ならびに介護制度不信になってしまったツガエでございます。
「家族での介護が難しくなったときは無理をせずにプロを頼ってください」という介護の指南書は、絵にかいた餅でございますか? 「特養は排泄コントロールができる人限定です」という現実をどうして大々的に明記していないのでしょうか。
希望した施設から受入不可と判断されて、さっそくケアマネさまにお電話で一部始終をご報告いたしました。ケアマネさまも意外だったようで驚いていらっしゃいましたが、「老健(介護老人福祉施設)なら大丈夫かもしれないので聞いてみます」とおっしゃり、翌週に来訪していただきました。
老健は最長でも1年ぐらいしか入れない(※1)、期限つきの公的老人ホーム。とりあえず、そ