在宅介護における防災対策を徹底解説 自力で動けない人、車いす利用者の避難方法などもしもに備えて覚えておきたいこと
「先ず優先すべきは自身の命を守ることです。
命を守るための行動の基本は、『家具の移動や落下物から身を守るため、頭を保護しながら大きな家具から離れ、丈夫な机の下などに隠れる』です。
しかし、ただ単に『机の下に隠れる』ことだけすればいいのではありません。もしかしたら、その机や場所が安全ではないかも知れません。机の下に隠れることが重要なのではなく、身を守ることが必要なのです。皆さんの家で身を隠すのに一番安全な場所はどこでしょうか。日頃から確認することが大切です」
「落ちてこない」「倒れてこない」「移動してこない」場所に身を寄せることが大切とのこと。
「家の中でこの3つの条件にあう場所はどこでしょうか。
ご家族で探してみましょう。そして、自身の身を守った上で避難行動要支援者を含めた他者の状況を確認しますが、揺れの大きさによっては誰もが頭を丸めて小さくうずくまる、いわゆるダンゴムシのポーズを取ることが精一杯かも知れません。その状況でも命を守るためには、普段からの部屋の環境作りが最も重要と言えます」
自力で移動できない人を外に避難させる方法は?
「避難行動要支援者に限らず、1人で動けない人を安全な場所に移動する必要がある場合は、周囲の人の協力を得るなどして、身近にある物を利用して搬送します」
毛布を使用した搬送方法と、いすを使用した搬送方法を、一例として教えていただいた。
・毛布を使用した搬送方法
毛布などで体をくるんで移動させる方法は以下の通り。
1.毛布で体をくるむ
2.頭の下の毛布を持って移動させる
・いすを使用した搬送方法
いすを使用した2人での搬送方法を紹介。2人以上で行う際は必ず一方をリーダーとする。体が左右にずれないように注意しながら行うこと。
1.前と後ろを2人で支える
2.持ち上げて移動させる