女優・南果歩さん、吉行和子さんが語る「おひとりさま生活」を楽しむ秘訣と心の持ち方
現代を生きる女性は平均寿命が延び、男性と肩を並べて働くのが当たり前になりつつある。裏返せばそれは、夫に先立たれたり、独身を通したり、パートナーと別々の人生を歩むために離婚したりと、人生の最期をひとりで過ごす確率が確実に上がっていることを意味する。そんな「おひとりさま生活」を満喫しているのが、女優の南果歩さんと吉行和子さん。人生の後半戦を楽しむコツを聞いた。
南果歩さん「人生楽しむためには“死ぬこと以外はかすり傷”と思うこと」
「おひとりさまになって、何が変わったかと言うと1日の“時間割”を自分のために自分で即決できること。いまはコロナを経験して、人とかかわることの大切さを実感したから、友達との予定で時間割はパンパンです」
そう語るのは女優の南果歩さん(59才)だ。2018年春に50代半ばで2度目の離婚をした彼女はいま、ポストコロナでのおひとりさま生活をとことん楽しんでいる。
「人と直接かかわることは、自分にないものを呼び覚ます最大の刺激であり癒しです。ひとりで楽しく生きるためには元気な体を保つのも重要だから筋トレやパワーヨガもやって、ダンスも習って…。ひとりなので手抜きするけど、バランスよく食べるためにお料理もしていますよ」(南さん・以下同)
現在は女優業の傍らにアマチュアのコピーバンドを結成するなど仕事もプライベートも充実している南さん。
しかし、そこに至るまでの道のりは決して平坦ではなかった。50代前半で乳がんが判明したうえに、パートナーの不倫がマスコミで騒がれ、ついには離婚。試練続きの中で重度のうつ病と診断されたこともある。
南さんはそんな過去を「自分の人生って、何て面白くできているんだろうと思えるようになった」と笑い飛ばす。
「一時はこれ以上につらいことはないと思うほど落ち込みましたが、時間はお薬で、過ぎてしまえば命を取られたわけじゃないと思えました。この年齢でおひとりさまになって、再び20代の自分に戻った感じ。だからこれからの人生をもっともっと楽しむつもり。いまでは“死ぬこと以外はかすり傷”と思っています(笑い)」