兄がボケました~若年性認知症の家族との暮らし【第195回 今日も明日もお便さま掃除】
ライターのツガエマナミコさんは、とても穏やかで忍耐強い立派な人(←編集部評)です。一緒に暮らす若年性認知症の兄へ対しても、できる限り平常心で接しているのですが、度重なる排泄のトラブルには、さすがに心が折れ、文句を言いたくなってしまうことがあるのです…。

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「今掃除し終えたばっかりじゃん。なんでよー」
世界中で認知症の増加が問題になって久しいのに、なぜなかなか効果的な薬ができないのか不思議に思っておりましたが、先日新聞で腑に落ちた記事を拝見いたしました。
それによると脳には血管から入る物質を選択して脳を保護する「血管脳関門」と呼ばれる仕組みがあって、効果的な薬を飲んでも脳にはほとんど届かないのだとか。脳はそうやって異物から守られているのだと初めて知り、生き物に備わる仕組みの素晴らしさに感動いたしました。そしてこの度、その関門を通り抜ける「ナノマシン」なるものが開発され、それと特別な抗体薬を組み合わせたものをマウスさまで実験したところ、これまでの約80倍の量が脳に届いたことが確認できたそうです。ヒトさまに使えるようになるまでには相当な時間がかかると思われますが、未来には治る病気になるかもしれないと思わせてくれる内容でございました。