注目!お寺の掲示板17選「ボーッと生きてもいいんだよ」「隣のレジは早い」名言を考察
お寺の掲示板に貼られた標語の写真を、内容のありがたさ、ユニークさ、インパクトなどによって審査し、入賞作品を決定する「輝け!お寺の掲示板大賞」。2018年のスタート以来、「笑えて心に染みる」「奥が深い」「ジワジワくる」と話題になっている。そこで、過去4回の受賞作から人気の高い「お寺の掲示板」17作品を特別セレクト。実際の掲示板の写真をチェックし、名言の意味を考察してみました。
センスが光る「お寺の掲示板」17選
●『部屋も心も 換気良く』
浄土宗 紫雲山 龍源寺(京都)による2020年「文化時報賞」受賞作。コロナ禍の時流をうまくキャッチしており、七五調で覚えやすい。
●『ほんとうの いちばん深い闇は わかっている という 思いです』
真宗大谷派 本多山 蓮光寺(東京)による2019年「彼岸寺賞」受賞作。生涯、謙虚に勉強する姿勢が大切!
●『置かれた場所で 咲けないときは 逃げてもいいよ 咲けるところへ』
浄土宗 妙慶院(広島)による2021年「仏教伝道協会賞」受賞作。渡辺和子さんのベストセラー『置かれた場所で咲きなさい』(幻冬舎)のタイトルを仏の言葉に昇華。
●『いがみ合う 世界から おがみ合う 世界へ』
真宗高田派 栄真寺(京都)による2021年「彼岸寺賞」受賞作。真宗高田派僧侶の金森顕宏(けんこう)さんの言葉。「いがむ」と「おがむ」、一文字で大違い。
●『本当の ものが わからないと 本当でないものを 本物にする』
浄土真宗本願寺派 祥雲山 万福寺(福岡)による2021年「仏教伝道協会賞」受賞作。仏教学者・安田理深(りじん)の言葉。
●『もっとも 優しい 言葉は その人の名を 呼ぶことである』
浄土真宗本願寺派 野邑山 明淳寺(岐阜)による2021年「まいてら賞」受賞作。夫を「あなた」と呼ぶなど、親しい人の名前ほど呼んでないかも?
●『ボーッと 生きても いいんだよ』
浄土真宗本願寺派 白鳳凰山 恩榮寺(石川)による2019年「まいてら賞」受賞作。忙しい現代人が欲しかった言葉!
●『菌を振りまかないはずの マスク越しに 余計なことを言い 消毒したはずの手が いらんことをする』今年の年賀状より
浄土真宗本願寺派 瑞華山 淨覚寺(福岡)による2021年「文化時報賞」受賞作。コロナ禍という時流をうまく捉えた作品。余計なこと、いらんことはするべからず。
●『地球は 先祖から 受け継いで いるのでは ない 子どもたち から 借りた ものだ』サン=テグジュペリ
真言宗豊山派 大悲閣普門山 観音寺千蔵院(新潟)による2020年「中外日報賞」受賞作。サン=テグジュペリの名言に現代人がどう応えるか、考えさせられる。
●『隣のレジは早い』
浄土真宗本願寺派 松寿山 延立寺(東京)による2019年「寺子屋ブッダ賞」受賞作。どのレジに並ぶべきか、主婦にとってはそれが問題だ―。
●『やられても やり返さない 仏教だ』
京都・西本願寺を本山とする浄土真宗本願寺派 築地本願寺(東京)による2020年「仏教伝道協会賞」受賞作。テレビドラマ『半沢直樹』(TBS系)の名ぜりふをもとに、お笑いコンビ・オリエンタルラジオの中田敦彦が築地本願寺を来訪したときに発言。
●『また失敗 また々失敗 だから なに!』
臨済宗妙心寺派 鏡湖山 円成寺(島根)による2019年「仏教タイムス賞」受賞作。「失敗は成功のもと」。時には開き直りも大切、ですよね。
●『一人じゃ さみしい 二人は わずらわしい』
真宗大谷派 城慶山 正行寺(大分)による2021年「フリースタイルな僧侶たち賞」受賞作。夫婦関係の神髄を表現している?
●『吾輩は 凡夫(ヒト)である 自覚はまだない』
浄土真宗本願寺派 長谷山 専光寺(大分)による2020年「仏教タイムス賞」受賞作。凡夫には愚者の意味もあるそう。
●『人の道は心にあり 心は行いにあり』
浄土宗 既成山 光明院 願行寺(東京)による2019年「フリースタイルな僧侶たち賞」受賞作。弘法大師空海も似た言葉を残しているといい、人の道の本質を表している。
●『輝け!! お寺の掲示板大賞に 身を煩わし 心を悩ましています』
真宗大谷派 本明寺(東京)による2020年「お寺の窓口賞」受賞作。どうしたら受賞できるのか―住職の切実さに共感!
※「輝け!お寺の掲示板大賞」に関する詳細はホームページ「輝け!お寺の掲示板大賞2022」をご確認ください。https://bdk.or.jp/kagayake2022/
取材・文/番匠郁
※女性セブン2022年8月11日
https://josei7.com/
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