介護職の夜勤手当調査「2交替制で5976円」は妥当か? 夜勤経験者が明かす給料の実態
前述の調査で明らかになった「夜勤の実態」について考察した記事に寄せられたコメントに答えていきたいと思います。
■調査で判明した夜勤の実態
・夜勤形態は「2交替夜勤」の施設が87.6%。そのうち16時間前後の2交代制の長時間夜勤が80.5%。
・2交替夜勤の職場で複数体制が行われているのは全体の46.8%、5割以上が1人体制以下。
・約40%の施設で「仮眠室がない」状態。
■夜勤形態の比率(職場)
3交替…7.4%
変則3交替…3.2%
2交替・3交替の混合…0.5%
2交替…83.2%
当直と3交替の混合…1.1%
当直と2交替の混合…4.7%
当直…0%
※介護職の夜勤に関する記事に寄せられたコメントを一部抜粋・編集し、たんたんさんが回答。
・昼夜逆転で体調に異変
「昼夜逆転の生活で疲れます。21時~朝5時の勤務を1か月したらしばらく体調がおかしくなりました」
僕も今は昼夜逆転しています。ここ最近は夜勤に入る前日は2時ごろに就寝し、当日は午後になってから起床しています。僕の場合は、夜勤専従なので日勤はしていませんが、日勤もしている職員の身体的負担は比較的大きいと思っています。
今のところ体調を崩すことなく仕事をこなせていますが、僕がまだ20代で体力があるからかもしれません。
・仮眠や休憩の実態と対策
「仮眠なんてとれません。ワンフロア1人でどうしたら仮眠なんて取れますか?」
僕が以前派遣された介護施設にも仮眠室がなく、休憩もありませんでした。契約書で仮眠が取れることが明記されていたにもかかわらず、休憩がなかったので「時間外」として申請していたら、しばらくして休憩が取れるようになりました。
まずは、就業規則を確認してみてください。夜勤中の休憩の時間がある場合、休憩していない分の勤務時間を「時間外」として申請してみることをおすすめします。
また、労働基準監督署に相談をすることで過去の「時間外」をまとめて請求できるケースもあります。
・夜勤の過酷な労働
「夜勤のときに利用者さんに急変があると一気に負担が増えます。転倒の危険性、頻回なナースコール、暴言や暴力など、施設によって色々違いはあると思いますが…」
その施設の形態や入居されている利用者様の状況によって、夜勤の大変さは変わります。利用者様の状態に合わせて夜勤の人員を変えられるようになればいいと思うのですが、それができないから問題になっているのですよね。
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介護職の夜勤の実態や夜勤手当について考察してきましたが、いくら激務であっても待遇や働き方に納得していればこなせるという人は多いと思います。どんな基準でどんな働き方をするのか、自分が「納得して働くこと」が大事なのだと思っています。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
文/たんたん(深井竜次)さん
島根県在住。保育士から介護士へ転職し、介護士として勤務。主に夜勤を中心に介護施設で働きながら介護士の働き方について綴ったブログ『介護士働き方コム』を運営。著書『月収15万円だった現役介護士の僕が月収100万円になった幸せな働き方』(KADOKAWA)が話題に。