節約のプロおすすめ家計簿アプリを使ってみた「レシートを撮影するだけ、銀行口座やカードと連携など便利機能を搭載」
年金生活を目前に、家計簿を始めたいと考えている人も多いのではないだろうか? しかし、紙の家計簿は長続きしないし、面倒そう…。そこで注目したいのが家計簿アプリ。節約の達人におすすめのアプリについて聞いた。
家計簿アプリを選ぶポイント
「家計簿が長続きしない」「書きこんだりレシートを張ったり色々と面倒」。そんな人は、スマートフォンでできる家計簿アプリを検討してみてはいかがだろうか?
節約・家事アドバイザーの矢野きくのさんが厳選した3本の家計簿アプリについて、選び方や注意点、おすすめのポイントを紹介する。
「まず、家計簿アプリは、お金や個人情報を扱う場合があるので、信頼できるものを選んでくださいね」と、矢野さん。
家計簿アプリは便利だが、サービスや開発を途中でやめてしまう会社もあり、トラブルになる場合もあるという。
「サービスを提供している運営会社の情報や、継続して安定したサービスを提供できているか調べてください。カスタマーズサポートの対応はどうかなど、使っている方の評判なども見てみるといいですね」(矢野さん、以下同)
プロが厳選!家計簿アプリ3つ
大切なお金の管理だけに、慎重に選ぶべきだという。そんな矢野さんがおすすめする、使いやすくて信頼できる「家計簿アプリ」は、以下の3つ。おすすめポイントとともに紹介する。
1.マネーフォワード ME
おすすめポイント:銀行口座やカード、電子マネー、証券口座など連携の幅が広い。
「レシートを撮影するだけで自動仕分けしてくれて家計簿作成ができます。また複数の銀行口座やクレジットカードを登録することができ、家計を一括管理できる点でもすぐれています。
無料で利用できますが、月500円のプレミア会員になるとさらに利用できる機能が増えます」
編集部で使ってみた!
銀行やクレジットカード、Amazonや楽天といったECサイト、証券口座などと連携でき、収入・支出を網羅的に管理できるのが便利。ついうっかりネット通販であれこれ買ってしまうので、使い過ぎを防げそう。
家計簿機能としては、「食費」の中でも、食料品、外食、朝・昼・夜ご飯など、細かく指定できるので、操作に慣れれば、日々のお金の使い方を見直せると感じた。資産運用や確定申告、電気代の見直しなど、多くの機能を連携して使えるのも便利だ。
2.Zaim(ザイム)
おすすめポイント: 有料プランを選べば医療費控除の自動算出ほか便利な機能も!
「レシート撮影で簡単に家計簿をつけることができ、銀行との連携も可能。
無料でも使えますが、Zaimの場合は有料プランで一気に使える機能が豊富になります。
有料プランはスマホの場合、月480円(年4800 円)で、カテゴリーのカスタマイズや医療費控除の自動算出、居住地の自治体の給付金を検索できる機能などもつきます」
編集部で使ってみた!
銀行口座、カードのほか、財布、電子マネーも登録でき、一元管理できる。「履歴」で使ったお金を一覧表示でき、カレンダーの表示もできるので、その月に何にどれだけ使っているかが、わかりやすい。
また、他のユーザーが「どうやって貯金しているのか?」など、他人の貯蓄方法なども閲覧でき、マネーの勉強にも役立つ。『マネーフォワード ME』のほうが機能面ではすぐれていると感じたが、『Zaim』のほうが画面のデザインが直観的に操作でき、使いやすいかも。
3.おカネレコ
おすすめポイント:家計簿アプリのビギナーに見やすい画面
「初心者でも使いやすい画面構成です。記録した支出からグラフを作成してくれ見やすく家計を記録してくれます。レシート撮影機能が有料になります」
編集部で使ってみた!
入力画面がシンプルなので、感覚的に使える。電卓画面から収入や支出の金額を入力し、費目を選ぶだけで集計が可能。支出の内訳をグラフ化してくれる機能なども便利だ。
通帳との連携は7日間は無料だが、その後は月額480円と有料となるので、上記2つの家計簿アプリに比べるとできることは少ないが、手書きの家計簿に近い感覚で使えるので、家計簿アプリを始める第一歩としてはおすすめ。
家計簿アプリを使うときの注意ポイント
「手書きの場合、家計簿とペンを用意し、レシートを見ながら書き写し、さらに費目ごとに集計をするという作業が必要になりますが、スマホアプリを利用すればスマホとレシートさえあれば、簡単に済ませることができ、手間がかかりません。それが何よりものメリットではないでしょうか」
注意点としては、万が一突然スマホが壊れてしまった場合でも、新しいスマホに同じアプリを入れて引き続き使えるように、アカウントとパスワードなどをしっかり記録しておくこととのこと。
また、自分が手書きで書く家計簿とは違い、「外部のサービスを利用することになるので、サービスが終了する可能性もある」ということを認識しておくことが大切という。
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スマホの家計簿を扱えるようになれば、脳トレにも良さそう。家計簿アプリでしっかり家計を管理し、年金生活を豊かに過ごしたいものだ。
教えてくれた人
節約・家事アドバイザー・矢野きくのさん
家事の効率化、家庭の省エネを中心にテレビ・講演・連載などで活動。NHK「ごごナマ」準レギュラー他テレビ出演多数。新聞での連載のほか自動車メーカー、家電メーカーなどの企業サイトでコラムを連載中。近年は中高年層の家事アドバイスや家庭でできるSDGsについての講演、SNSでの情報発信でも活動している。著書:「シンプルライフの節約リスト」、「『節電女子』の野菜レシピ!」など。https://yanokikuno.jp/
構成/介護ポストセブン編集部
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