公開日:2022.02.08 |暮らし   

「バストが垂れてきた」「背中や脇に段差がつく」…中高年のブラジャー悩みにプロが回答

「年齢を重ね、体型や体質が変化したシニア世代の女性の多くが、ブラジャーに関してお悩みを抱えていらっしゃいます」とは、20代~70代の女性1000人以上にブラジャーをフィッテイングしてきたインナーウエアコンサルタント、おぬまともこさんだ。

 合わないブラジャーを着け続けることで、バストの下垂や肌トラブルを招くこともあるという。そこで、シニア世代がブラシャーに感じている悩みとその解決法について教えてもらった。

シニア世代がぶつかるブラジャーの悩みに、専門家がアンサー!(写真/GettyImages)

シニア女性のブラジャーの悩みに専門家が回答

 下着の悩みに関するコラムも執筆し、多くの女性が抱える問題に答えてきたおぬまさん。

 これまで届いたお悩みの中で、もっとも多かったのが「胸が垂れてきてブラジャーが合わなくなってきた」というもの。そこで、ブラジャーにまつわるお悩みと、その対処法を教えてもらった。

Q1.胸が垂れてきてブラジャーが合わない

 お悩みで一番多いのが、「バストの下垂」に関するもので、若い頃のブラジャーが合わなくなってきたという声も多いとのこと。

「バストをしっかり持ち上げてくれるブラジャーを選びましょう。フルカップでアンダーベルトとストラップが太いものがおすすめ。アンダーは体にフィットするサイズを選んで欲しいですね」

Q2.カップ付きインナーは胸が垂れる?

「『ブラトップを付けるとバストが下がる?』『胸が垂れるのが心配…』というお悩みは多いのですが、その心配はないと私は考えています。

 ブラジャーよりもラクだからと人気のカップ付きキャミソール。下垂を防ぐには、しっかり胸を支えるブラジャーのほうがいいと考えられますが、アンダー部分がしっかりしていてバストを支える機能があるカップ付きキャミソールなら、バストダウンすることはないでしょう。

 ただし、ブラジャーのほうが洋服を着たときのバストラインがキレイに見えるため、外出時にはブラジャーをおすすめします」

Q3.ナイトブラはしたほうがいい?

 最近注目を集めている、夜就寝時にもつける“ナイトブラ”に関する疑問も多く寄せられるという。

「ナイトブラを着けることによって、バストが育つ、バストアップするということはありません。ただ、バストが大きくて寝返りが大変、ブラジャーを着けないと落ち着かないという方はには、ナイトブラをおすすめしています」

Q4.ブラジャーで肌にトラブルが!

 シニア世代の悩みには、ブラジャーによる肌のトラブルも多いという。

「シニア世代は肌質が柔らかくなったり、更年期で肌が敏感になったりということも。体を締め付けるブラジャーで、かゆくなったり、赤みが出てしまったりする人も。

 ブラジャーは、綿など肌にやさしい素材を選びましょう。また、できるだけ縫い目が少ないもので肌に刺激を与えないようにする工夫をしてください。

 胸に当たるカップの裏のほか、ストラップや糸などの素材もチェックして、肌触りのいい綿などのものを探してみてください」

Q5.ブラジャーで背中や脇に段差がつく

「太ったせいか、たるんできているのか、ブラジャーをすると背中や脇に段差がつく」。そんな悩みがシニア世代には多いそうだ。

ブラジャーが食い込んで段差ができてしまった女性
たるんだお肉で段差が…(写真/GettyImages)

「シニアになると体全体のお肉が柔らかくなるので、ブラジャーによってお肉がの段差がついてしまうこともあります。ブラジャーの選び方次第で、段差がつきにくいものもあります。胸回りのお肉をしっかり包み込む脇の幅が広いブラジャーがおすすめです。段差ができないかどうか、事前に試着をすることも大切です。

 また、体のラインの補正効果もあるボディーシェイパーなども段差がつきにくいですよ」

Q6.ノンワイヤーブラでオシャレなものがない

 ノンワイヤーのブラジャーは、ラクで着け心地がいいのでシニア世代にも支持を集めているが、色やデザインのバリエーションがないという悩みも…。

「最近は中高年女性のためのブランドも増えました。『フロラーレ バイ トリンプ』(トリンプ)や『ユエ』(ワコール)など、おしゃれなデザインで素材がやさしいブランドもあります」

Q7.ブラジャーを洗濯するとすぐ型崩れする

 ブラジャーの品質によっては、洗濯によって伸びてしまうということも。正しいお手入れ方法とは?

「たいていのブラジャーは手洗いが基本。他の洗濯物と一緒に洗濯機で洗うのは、絶対にNGです。また、乾燥機もNG。手洗いが難しい場合は、ブラジャーのホックを止めて形を整えた状態で、ブラジャー専用ネットに入れてオシャレ着モードなど弱水流で洗濯するといいでしょう。

 干すときには、アンダーベルトやストラップが伸びないように、ブラジャーのアンダーの部分を止めて、逆さにして陰干しにしましょう。

 そして、ギュウギュウに収納するのもNG。できるだけパッドがつぶれないようにスペースに余裕をもって収納してください」

Q8.若い頃のブラジャーが合わない

「年齢と共に体型は変化しますし、肌質も変わるので、若い頃のブラジャーが合わないのは当たり前。洋服だって20代で似合っていたものを60代で着用するのは難しいものです。

 年齢とともに肌質が柔らかくなって豊かに変化したシニア世代にフィットする下着を見つけて欲しいですね。

 若い頃のように、バストにメリハリをつけたいとか、バストアップして見せたいということではなく、シニア世代のブラジャーは、バストや背中のラインの美しさがポイント。

 肌ざわりが気になると、おしゃれなデザインの下着は着けられないと思うかもしれませんがそんなことはありません。

 最近では中高年向けのおしゃれで肌にやさしいブランドもたくさんあります。無理なくブラジャーでおしゃれが楽しめる時代なのです」

教えてくれた人

インナーウエアコンサルタント・おぬまともこさん

下着メーカーにて18年間下着インストラクターとして勤務後独立。40代以上の 女性向けに健康的でラクで美しくなれる下着を紹介している。著書に『10歳若返るインナーの魔法!』(さくら舎)などがある。ウェブサイト『40代から健康に美しくなる下着活用』を運営。http://lake-let.com

取材・文/本上夕貴

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